第4回(2001.01.02更新)

「映像素材としてのLD、その楽しみ方…」
---- 20世紀最高のアーティスト「ザ・ビートルズ」考察----

20世紀最高のアーティスト「ザ・ビートルズ」!

解散後約30年たった今でもベスト盤「ザ・ビートルズ1」が世界的に大ヒットし、日本でも発売後1か月で140万枚を超えるというセールスを記録した20世紀最高のアーティスト「ザ・ビートルズ」! その貴重なLD映像素材からマニアックな編集をご紹介。

1964年2月7日から22日まで行われたビートルズ初のアメリカツアー。その2月11日ワシントンDCでの伝説のコンサート復元に挑戦!

初期ビートルズの躍動感溢れる演奏シーンが見られる、このコンサートで演奏された曲目は、

 
1
Roll Over Beethoven
2
From Me To You
3
I Saw Her Standing There
4
This Boy
5
All My Loving
6
I Wanna Be Your Man
7
Please Please Me
8
Till There Was You
9
She Loves You
10
I Want To Hold Your Hand
11
Twist And Shout
12
Long Tall Sally
 

の全12曲である。そして、このコンサートで演奏された全12曲の内の8曲()の演奏シーンは、3枚のLDと1本のビデオに分かれて収録されている(海賊版以外の正規ルートで入手できた全12曲の内の8曲である)。

まずは、そのそれぞれのLD(とビデオ)に収録されている内容を分析してみよう。

■96年9月5日よりリリース開始された貴重な映像・音源満載の8枚組10時間LD
「ザ・ビートルズ アンソロジー」(廃盤)
→ジャケットはこちらをクリック

※97年11月にはボックスセットも発売。

VOL.3に収録されている演奏シーンは、
●冒頭の群集をかき分けて入場するシーン (マイクやアンプをセッティングするシーンと紹介されるシーンは一部カット)からリンゴのドラムが逆向きでセッティングされていた為、 回転させようとするがなかなか動かないシーンまで収録、その後すぐにカットして、
〜3曲目「I Saw Her Standing There」の前スピーチ「初めまして…」のあいさつ部分のみが挿入
〜 「シングルを買ってくれてありがとう」と礼を言うポールのスピーチを一部挿入後(このスピーチと次の「She Loves You」演奏シーンはドラム位置とアンプのセッティングが違うので順番が逆と思われる、つまり実際は9曲目「She Loves You」演奏シーンの後に、このスピーチが来る、そして10曲目「I Want To Hold Your Hand」へと続く)
9曲目「She Loves You」演奏シーン収録

●ポールの「手拍子、足拍子で楽しんでください」というスピーチ (ビートルズは2曲目「From Me To You」が終わるまでスピーチをしなかったので、この部分が最初のビートルズのスピーチとなり、ジョンが身障者の真似をした危ないポーズも見られる…)から
3曲目「I Saw Her Standing There」演奏シーン収録

●ドラムを半回転させるシーンから、「アメリカでは全然売れなかったけど、今回あらためてだしたら売れた」と笑わすポールのスピーチから 7曲目「Please Please Me」演奏収録

以上の3曲収録。

■92年9月5日発売のLD>「THE FIRST U.S. VISIT」(廃盤)
→ジャケットはこちらをクリック

●「アンソロジーVOL.3」に収録の冒頭の入場シーンからリンゴのドラム台の回転のシーンまで同じだが、若干こちらの方が長い。その後すぐにカットされ、やはり「アンソロジーVOL.3」に収録されている「ポールの手拍子、足拍子で楽しんでください」というシーンから3曲目「I Saw Her Standing There」演奏シーン収録。(画像は「アンソロジーVOL.3」の方がきれいだが、若干こちらの方が演奏前のスピーチ部分が長い…)

●お約束の「リンゴ〜!」というポール紹介によるスピーチが入った6曲目「I Wanna Be Your Man」演奏シーン収録からリンゴのドラム台を半回転させるシーンまで。

●「アンソロジーVOL.3」に収録されているものと同じ「シングルを買ってくれてありがとう…」と言うポールのスピーチが入り、9曲目「She Loves You」演奏シーン収録。(「アンソロジーVOL.3」と同じくスピーチの前後が逆)

以上の3曲収録。

■87年3月発売の「THE COMPLEAT BEATLES」(廃盤)
→ジャケットはこちらをクリック

10曲目「I Want To Hold Your Hand」演奏シーン収録。 曲前のスピーチが「アンソロジーVOL.3」の「シングルを買ってくれてありがとう…」と礼を言うポールの「She Loves You」演奏前に挿入されているスピーチと同じ。アンプが横を向いたままである事とドラムセッティングの位置、「I Want To Hold Your Hand」が最初にアメリカでヒットしたシングルである事を考えると、このスピーチはここに収録されているように、10曲目「I Want To Hold Your Hand」の前(9曲目「She Loves You」演奏シーンの後)のスピーチであると思われる。

●入場したてのリンゴのドラムが逆向きセッティングの為のなかなか動かない回転シーン(「アンソロジーVOL.3」と同じ)を編集挿入後、2曲目「From Me To You」演奏シーン収録。

以上の2曲収録。

■「THE BEATLES GREATEST STORY」
※ドキュメント映画99分/ビデオ発売のみ 78年アメリカ作品(廃盤)
コピーガードが付加されていない昔のビデオなので編集可能。

●入場してマイクやアンプをセッティングするシーン〜紹介されるリンゴ〜ドラムの向きが逆なのに気付いてあわてて回転させるシーンと続き〜チューニング、セッティングとノーカット収録(たぶん)だが、何故か他の収録シーンとアングルが違い貴重である。さらには、ジョンがテープレコーダーの録音スイッチ(だと思う)を押し、リンゴのドラムセットの下にそっと置く場面も見られる。 そして、左右のマイクを使い分けながらジョージが歌う1曲目「Roll Over Beethoven」から2曲目「From Me To You」3曲目「I Saw Her Standing There」へとノーカットで演奏シーン収録。(「From Me To You」は「THE COMPLEAT BEATLES」と同じ、「I Saw Her Standing There」は 「アンソロジーVOL.3」と同じ)

●さらに「THE COMPLEAT BEATLES」に収録の10曲目「I Want To Hold Your Hand」の後の11曲目「Twist And Shout」も前スピーチともども演奏シーンがフル収録されている。(貴重!)

●「THE FIRST U.S. VISIT」に収録されているものと同じ6曲目「I Wanna Be Your Man」演奏シーン収録。

以上の5曲収録。

以上がその収録内容であるが、このコンサート映像を画質の良いもの、それのみに収録されているものなどをチョイスして編集すれば伝説のコンサートが8曲までは復元できるのである。
さらに残りの演奏素材「This Boy」「All My Loving」「Till There Was You」「Long Tall Sally」の4曲が またいつか公開されれば、さらに完全版に近づくのである。

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現在廃盤中のプレミアLD「LET IT BE」(→ジャケットはこちらをクリック)、この「LET IT BE」に「アンソロジー VOL.8」に収録されている未公開映像や、違うアングルの映像、さらには使用マスターの良いルーフトップコンサート映像(→画像比較はこちらをクリック)(一部)を挿入して編集すれば、自分だけの完全版ができるのである。

■おまけ

■スピルバーグ製作総指揮/ロバート・ゼメキス監督デビュー作品「抱きしめたい」
ビートルズ初ツァーに熱狂するアメリカのティーンエイジャーの2月8日・9日の6人の男女それぞれの2日間を描いたスラップスティックコメディの佳作。→詳細はこちらをクリック

■国内盤DVD「HELP!」「A HARD DAY'S NIGHT」「THE MAKING OF A HARD DAY'S NIGHT」 は廃盤となるもよう。
「HELP!」「A HARD DAY'S NIGHT」「Magical Mystery Tour」の画像比較はタイトルをクリック。)

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