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狼よさらば DEATH
WISH |
ディノ・デ・ラウレンティス/コロンビア映画提供。1974年作品。日本公開1974年11月。
監督はイギリス出身マイケル・ウィナー。脚本ウェンデル・メイズ、共演ビンセント・ガーディ二ア、ウィリアム・レッドフィールド。音楽ハービー・ハンコック。
35ミリスタンダードサイズ撮影、マスキングビスタ劇場公開 |
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国内盤LD 1985年12月5日
RCAコロンビアピクチャーズ
<LDT-10083> |
約90分版。スタッフ表記帯付、解説書無し
DVDよりも天地情報量の多いスタンダードサイズ収録版。収録時間が短いがPALマスターを使用している為と思われる。
DVDと見比べてもカットされているシーンは無いようだ。 |
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チャールズ・ブロンソンDVD5本組BOX<BP-164>
「狼よさらば」BOX封入盤DVD<TSDD-10083>
2004年2月25日 ソニー・ピクチャーズエンタテイメント
※「狼よさらば」「ロサンゼルス」「ブレイクアウト」「地獄で眠れ」「ストリートファイター」封入 |
本編94分オリジナル版、アスペクト(1.85:1)
ビスタスクイーズ収録。
オリジナル英語・日本語吹替ドルビーデジタルモノ音声、日本語字幕・英語字幕収録。特典映像としてオリジナル劇場予告編集収録(「狼よさらば」ロサンゼルス」「地獄で眠れ」「ストリートファイター」)。
日本語吹替はテレビ放送時のカット部分を新たに追加収録した完全吹替版。
チャールズ・ブロンソン(カージー)=大塚周夫、ビンセント・ガーディニア(オチョア警視)=田中明夫、ホープ・ラング(ジョアンナ)=中西妙子、スティーブン・キーツ(ジャック)=徳丸完
ちなみに、ジャケット裏のキャスト紹介で、妻ジョアンナ役のホープ・ラングをジル・アイアランドと表記ミスしている。本作には、ジル・アイアランドは出演していない。(2008.02.24) |
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チャールズ・ブロンソン、デス・ウィッシュシリーズ第1弾!
DEATH WISHとは精神分析の用語で、意識的または無意識のうちに他人または自身の死を願う意味という…。
平凡で平和な家庭に突如襲いかかる、いわれのない暴力。
街のダニ・悪党共に愛する妻を殺され、娘を強姦された平凡な男ポール・カージーは、絶望のいたたまれなさから衝動的に無差別報復を開始する。目には目を、歯には歯をの復讐を始めるカージーだが、出張先のアリゾナの原野で手にした一丁のピストルが、さらにカージーの本能を目覚めさせていくのであった。
殺伐としたニューヨークで徐々にスナイパーとなっていく様は、ブロンソンのベストアクトとなったが、特にタフガイ、ブロンソンのイメージを逆手にとり、初めて人を殺したその恐怖に嘔吐する描写は衝撃的だ。ブロンソン本人も後日、イメージと役柄のギャップにとまどったと語っているが、盟友マイケル・ウィナー監督の力技ともいうべき演出がブロンソンの新たな魅力を引き出したともいえる。
その後のシリーズ化にあたりブロンソンのタフガイのイメージが強調されていくが、むしろそちらの方が自然の流れといえばいえるのだが…。
また、この映画が社会派アクションドラマとして捉えられている大きな理由は、その「ヴィジランティズム」ゆえである。「ヴィジランティ」は自警団員の意味だが、法的な裏付けのないまま市民が自衛手段としてピストルやライフルを手に攻撃をしかけるという、社会的に極めて危険な行為の事である。
もちろんブロンソン=ポール・カージーが、ニューヨークのダニ共を無差別にぶち殺していくその映画的な小気味よさには単純に共鳴してしまうが、犯罪が多発し無法化する中、法治国家における本当の正義とは一体何かという深い問題提起には考えさせられる。
妻と娘を襲った3人組の犯人には最後まで復讐していない(できない?)という所も、実はこの映画の深いテーマ性を高めている裏技だったりもしている。 |
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→ジェフ・ゴールドブラム扮する冒頭のチンピラ3人衆はこちら |
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→ブロンソン「狼の挽歌」はこちら |
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ロサンゼルス
DEATH WISH II |
キャノングループの会長メナハム・ゴーランと社長ヨーラム・グローバス製作。
1981年マイケル・ウィナー監督作品。日本公開1982年3月。
共演ジル・アイアイランド、ビンセント・ガーディ二ア、J・D・キャノン、アンソニー・フランシオサ。英国のハードロックバンド、レッド・ツェッペリン解散後の、ジミ−・ペイジが音楽を担当。
35ミリスタンダードサイズ撮影、マスキングビスタ劇場公開 |
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国内盤LD 1986年5月25日
RCAコロンビアピクチャーズ
<SF078-5112> |
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約85分(カット版)。
縦長帯付 解説書付。
DVDよりも天地情報量の多いスタンダードサイズ収録版 |
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BOX<BP-164>封入盤DVD
2004年2月25日
ソニー・ピクチャーズエンタテイメント
<TSDD-10053> |
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本編91分36秒、アスペクト(1.85:1)
ビスタスクイーズ収録。オリジナル英語・日本語吹替ドルビーデジタルモノ音声、日本語字幕、英語字幕収録。特典映像として「ブレイクアウト」「狼よさらば」「ロサンゼルス」「地獄で眠れ」のオリジナル劇場予告編集収録。 |
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再発単品盤DVD
リバーシブルジャケット
2009年7月3日
20世紀フォックス
<MGBV-21386> |
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本編91分36秒、メニュー画面含めて上記BOX・単品盤と同仕様の再発盤となるが、オリジナル劇場予告編は「ロサンゼルス」(2分12秒)のみ収録。
他の「ブレイクアウト」「狼よさらば」「地獄で眠れ」の予告編は未収録となる。
日本語吹替はテレビ放送時のカット部分を新たに追加収録した完全吹替版。
チャールズ・ブロンソン(カージー)=大塚周夫、ビンセント・ガーディニア(オチョア警視)=冨田耕生、ジル・アイアランド(ジェリ)=弥永和子、マイケル・プリンス(キャス)=中村正、ベン・フランク(マンキウィッツ警視)=池田勝。
レイプシーンは、LDとは違いボカシ無しのノーカットでかなりのハードバージョン。
チンピラたちがカージーの家のガラスを割って侵入しメイドのロザリオをレイプ。そしてカージーが家に戻ってくるまでのシーンの尺がLDでは約2分15秒だが、本DVDのハードバージョンでは約3分32秒。娘がレイプされるシーンもLDでは約2分13秒で、ハードバージョンは約3分20秒とかなり長い。決して家族団欒のお茶の間では観れないシーンだ。
米国では暴力シーンの規制が厳しく89分のカット版でのDVDリリース。
※チンピラ役の一人に「マトリックス」モーフィアス役のローレンス・フィッシュバーンが出演している。 |
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デス・ウィッシュシリーズ第2弾!
前作のラスト、ビンセント・ガ−ディ二ア扮するオチョア(オコア)警視の計らいで、ニューヨークを離れたポール・カージーだったが、アメリカ最大の犯罪都市ロサンゼルスで再び報復のドラマを展開する。
ポール・カージー行く所、必ず凄惨な不幸が訪れるというお約束が確立された本作。
冒頭ほどなくメイドのロザリオ(シルバナ・ギラード)がレイプされ、前作で廃人同様になってしまった娘が、またもやレイプされる。さらに娘は逃げようとしてビルの窓から飛び降り、鉄条門に串刺しになるというショッキングな死を迎えてしまうのだ。(娘役は本作ではロビン・シャーウッド/前作はキャサリン・トーラン)
耐えに耐えたヒーローが最後に反撃をするというアクション映画の定石をふまえた展開だが、あまりにもむごい悪党共の仕打ちに、いやがうえにもポール・カージーの報復に期待が高まる。
映画的な評価は前作よりも落ちるがアクション映画としての見所は多い。バイオレンス度も上がりポール・カージーがロスの闇に紛れ、犯人グループをひとり一人追い詰めていくさまは圧巻だ。
「神を信じるか?」「信じる」 「会わせてやる!」、…! (※日本語吹替版:「キリストを信じてるのか?」「あ…、ああっ、モチよっ」「じゃあ、会わせてやる!」)といったゾクゾクするような決め台詞や、州立囚人病院で主犯を殺し、捕まる事を覚悟したカージーに「3分たったら警報を鳴らす」と、わざと見逃す守衛など、印象に残る名シーンも多い。エンディングの銃声も効果的だ。
前作に引き続き、鼻の悪いオチョア警視も再登場。またポール・カージーがキンボールと名乗る最初の作品でもある。
ブロンソンの愛妻、ジル・アイアランドがカージーの二人目の恋人役で登場するが、もうひとつのブロンソンのお約束である夫婦競演が目的の為レイプされる事はない。カージーの恋人で、唯一生き残っていると思われる貴重な人物。 |
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スーパー・マグナム DEATH
WISH 3 |
前作と同じくメナハム・ゴーラン&ヨーラム・グローバス提供。
1985年マイケル・ウィナー監督作品。日本公開1986年4月。
音楽も引き続きジミ−・ペイジが担当。共演デボラ・ラフィン、マーティン・バルサム、エド・ローター、カーク・テイラー。スタンダードサイズ劇場公開。 |
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国内盤LD
1986年7月25日
ヘラルドエンタープライズ
<SF078-5136> |
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■チャールズ・ブロンソンDVDコレクションBOX
II <GXBA-29030>
BOX封入盤DVD<GXBA-29030-1>
2005年11月25日
20世紀フォックス
※「スーパー・マグナム」「バトルガンM-16」「狼よさらば・地獄のリベンジャー」「禁じ手」封入 |
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再発単品盤DVD
リバーシブルジャケット
2009年7月3日
20世紀フォックス
<MGBV-16598> |
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本編90分29秒、メニュー画面含めて上記BOX<GXBA-29030>封入盤と同仕様の再発盤となる。
スタンダードサイズ版。
オリジナルモノ英語音声(※日本語吹替未収録)、日本語・英語字幕収録。
オリジナル劇場予告編(1分38秒)収録。 |
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デス・ウィッシュシリーズ第3弾!
旧友を訪ねイーストニューヨークの一角に戻ってきたキンボールことポール・カージー。
だが旧友は惨殺され、こともあろうにその犯人と間違われてしまい、警察に捕われの身となってしまうのであった。
そして、したたかな警察署長のシュライカーはプロの自警団だったポール・カージーの素性を見破り、ストリート・パンク・ギャングによる犯罪の一掃を計るべくカージーに裏取引を依頼するのであった。
前作までの平凡な男という設定は消え、ス−パーヒーロー、ポール・カージーが活躍する派手なアクション映画となっている。今回のお約束のターゲットは3人目の恋人、官撰弁護人キャサリン・デービス(デボラ・ラフィン)。ポール・カージーと関係を持ったばかりに、やはりあえなく殺されてしまう。
通信販売か…?どこからか入手した475ウィルディ・マグナム、人呼んでデス・マグナムを撃ちまくるブロンソン!
ラストは、対タンク用ロケット砲でストリート・パンク・ギャングのボスを吹っ飛ばす!アクションも武器もパワーアップし、観ている間は十分に楽しめるが余韻はない。 |
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バトルガンM−16 DEATH
WISH 4 |
製作は2作目以降からのメナハム・ゴーラン&ヨーラム・グローバス。
1989年J・リー・トンプソン監督作品。日本公開1990年8月。
共演ケイ・レンツ、ジョン・P・ライアン、ペリー・ロペス。スタンダードサイズ劇場公開。 |
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国内盤LD
1991年1月25日
日本ヘラルド
<PILF-7073> |
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BOX封入盤DVD
<GXBA-29030-2>
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再発単品盤DVD
リバーシブルジャケット
2009年7月3日
20世紀フォックス
<MGBV-15797>
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本編99分29秒、メニュー画面含めて上記BOX<GXBA-29030>封入盤と同仕様の再発盤となる。
スタンダードサイズ版。
オリジナルモノ英語音声(※日本語吹替未収録)、日本語・英語字幕収録。
オリジナル劇場予告編(1分33秒)収録。 |
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デス・ウィッシュシリーズ第4弾!
前作までのマイケル・ウィナー監督が退き、代わって「ナバロンの要塞」「猿の惑星・征服」のJ・リー・トンプソンが監督を担当。前作の予想以上のヒットを受け荒唐無稽なアクション映画路線を突っ走っている。この頃のブロンソンは、シュワルツェネッガ−、チャック・ノリスらの向こうをはって元祖ミスター・マッチョなどとも呼ばれていたが、すでに68歳。
音楽を担当したのは愛妻ジル・アイアランドと前夫デビッド・マッカラムとの間に生れたポール・マッカラムとバレンティン・マッカラムの兄弟。ブロンソンの人柄がしのばれるアットホームなスタッフィングだ。本作国内公開の1990年、愛妻アイアランドがガンのため世を去った。ブロンソンのショックは計り知れないものであったといわれている。
ポール・カージーが裏の処刑人・自警団から手を引いてすでに2年。今では建築コンサルタントとして平穏に暮らしていたが、恋人の娘がクラック(精製コカイン)の過量摂取で死んでしまう事から、再び裏の世界へと戻っていく。
クラックの売人をあっけなく射殺したポール・カージーは、同じ頃やはり娘を麻薬によって殺された新聞王の富豪ネイサン・ホワイトから麻薬組織の根絶という裏の仕事を依頼される。しかし、その仕事には危険な罠が隠されていたのだ。
孤高のポール・カージー=ブロンソン、4度目の登場だ。自衛手段といえども、結局殺人には変りがない、というポール・カージーの苦悩を描写したつかみのエピソード、カージーを追いつめる刑事と仕組まれた罠など、前作よりつくりこんだ設定とカージーの突っ込み所満載のスパイ映画のような活躍が楽しめる。映画の楽しみ方はいろいろとあるものだ。
お約束通り4人目の恋人カレン(ケイ・レンツ)は見事に殺され、そしてカージーは去って行く…。 |
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狼よさらば・地獄のリベンジャー/デス・ウィッシュ5
(テレビ放送吹替版)
DEATH WISH V : THE FACE OF DEATH |
1994年作品。製作総指揮:メナハム・ゴーラン、製作:ダミアン・リー、監督:アラン・A・ゴールドスタイン。
主演:チャールズ・ブロンソン、レスリー=アン・ダウン、マイケル・パークス |
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2000年6月27日
テレビ東京「木曜洋画劇場」放送 約95分
チャールズ・ブロンソン吹替・大塚周夫 |
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BOX封入盤DVD
<GXBA-29030-3>
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再発単品盤DVD
※リバーシブルジャケット
2009年7月3日
20世紀フォックス
<MGBV-28849>
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本編95分03秒、メニュー画面含めて上記BOX封入<GXBA-29030>盤と同仕様の再発盤となる。
スクイーズビスタ版※ジャケット裏にはレターボックスとの記載があるが、実際にはスクイーズ収録で、画質はかなり良い。
ドルビーサラウンド英語音声(※日本語吹替未収録)、日本語・英語字幕収録。
オリジナル劇場予告編(58秒)収録。 |
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デス・ウィッシュシリーズ第5弾!
第1作から20年。証人保護により、今ではポール・スチュワート教授という偽名を使っているポール・カージーは、建築学を教えながらファッションデザイナーのオリビア・リージェントと5人目の恋人関係にあった。
しかし、オリビアの元夫トミー・オシュエは、元妻の事業を食い物にする悪のボスであり、(早速、DEATH
WISHのお約束…)過去の罪を証言しようとするオリビアの顔を潰して脅し、挙句の果てに殺してしまうのだった。
オシュエの組織的な暴力はとどまる所を知らず、預けられたオリビアの一人娘チェルシーまでをも奪われたカージーは、法の無力さに再び深い絶望感を覚えるのであった…。
そして、ポール・カージーの心に再び“殺しのプロ”自警団としての本能がフツフツと蘇り、ついにカージーは、獲物を狙う狼のようにトミー・オシュエの仲間たちを一人ひとり殺していくのだった。
ブロンソン、この時73歳。さすがに目立ったアクションシーンは無く、心理描写に重点が置かれ作風としては第一作「狼よさらば」に近い。
それでも全編を通しての年齢を感じさせない動きは凄いとしかいいようがなく、
「銃が怖いのかな?」「銃は怖くない…、ただし、バカに銃を持たせるのは怖い」などといった、シリーズ特有の名セリフも健在だ。
全てを終え、去り行くポール・カージーは言う。
「警部…。助けがいる時は、いつでも呼んでくれ…」。
しかし、二度とブロンソン=ポール・カージーの姿を見ることはできなくなった。
ありがとうブロンソン、狼よさらば…。 |
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→ブロンソン「狼の挽歌」はこちら |
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