HV Broadcast/Blu-ray/HD DVD ハイビジョン映像静止画ギャラリー
 
■フランケンシュタイン対地底怪獣 FRANKENSTEIN CONQUERS THE WORLD (HV Broadcast)
「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」。東宝円谷特撮カラー映画初のハイビジョン放送。(モノクロハイビジョン放送としては第一作「ゴジラ」が2006年12月20日午後10時、同じく日本映画専門チャンネルにて放送済み)

東宝特撮黄金期に創られた怪獣映画の名作だが、ハイビジョン映像としてはおそらく初公開。
高精細なハイビジョン映像は、60年代絶頂期の東宝特撮をどのように描写するのだろうか、特撮の粗をどこまで描写してしまうのだろうかと興味津々で観た。

オプチカルプリンター(光学合成撮影機)によるブルーバック合成の粗は、従来のソフトでも顕著に見られた現象なので、さほど気にはならなかったが、やはり通常シーンと合成シーンとの映像質感の差は大きい。

通常シーンの映像クオリティが高いため、バラゴンが吐く熱線など作画合成のシーンになると映像のクオリティが急に落ちるのだ。
これも60年代特撮テイストという事だろうが、冒頭のマットペイントで描かれた広島県産業奨励館 (現原爆ドーム)などはハイビジョン映像で見ても写真そのもの。

また、富士の樹海での死闘で、遠景の燃え盛る炎、バラゴンを振り回すフランケンシュタイン、そして前方の防衛隊との3重合成は見事。
バラゴンの生物感あふれる着ぐるみの質感やフランケンシュタインの特殊メイクなども、解像度の高い映像で細部まではっきりと見えるが、特に違和感はない。

逆に、バラゴンのゴツゴツした顔のアップやクリッとした眼。首にある空気穴の造形まではっきりと見えるのが、怪獣マニアにはなんともたまらなくうれしい。

コントラストが強く鮮やかで明るかった東宝映画独特の総天然色カラーもそのまま再現されている。
当時にタイムスリップしたような印象を受ける、と言ったら言い過ぎだろうか…。
相変わらずコピーワンスのままなのでリピート放送も録画しておこう。
日本映画専門チャンネル、これで1ヵ月525円(+基本料金410円)は安すぎ…
(2007/11/25) 
→ジャケットギャラリーはこちら
2007年11月20日  日本映画専門チャンネル放送
アスペクト2.35:1 東宝スコープ 90分  

1965年8月8日公開 東宝作品

製作:田中友幸
監督:本多猪四郎
脚本:馬淵薫
音楽:伊福部昭
特技監督:円谷英二
ストーリー:ジェリー・ソウル
 
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