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狙われた銃口に向けて、ボンドが撃ち返すいわゆる冒頭のガン・バレルシークエンス。
シリーズ第三作の「ゴールドフィンガー」までは、ショーン・コネリーではなくスタントのボブ・シモンズが演じている。
女性のシルエットをテーマとしたエロチックなタイトルデザインはロバート・ブラウンジョン。
スライド映写機の前を横切った夫人を見て閃いたというアイディア(次回作「ゴールドフィンガー」も担当)。以降シリーズの定番タイトルデザインとなる。
ベリーダンサーは、ロマ人(ジプシー)の娘役でも出演しているリーラ・ギロー。
ジェームズ・ボンドは、スペクターの恐るべき復讐計画をよそに、昼間っから、あいかわらずの女遊びでユルユル状態。
お相手は前作「ドクター・ノオ」のカジノで知り合ったユーニス・ゲイソン演ずるシルヴィア・トレンチ。
二人の会話からジャマイカの「ドクター・ノオ」事件より6か月後だという事がわかる。
呼び出されたボンドは罠だと知りつつも、美女タニア・ロマノヴァの写真を見るやいなや、そそくさとイスタンブールへと旅立つ。
もちろん秘書マネーペニーへの熱い心配りもきっちり忘れずに…。
決定的なピンチが待ちかまえている事も知らずに、いたずらっ子のようにユーモアたっぷりのジェームズ・ボンドだったが…。
ニューマスターのアルティメットエディションでも十分な高画質感だったが、ハイビジョン映像のマッタリとした濃厚な絵は、鮮やかなテクニカラーの色彩そのまま。
ショーン・コネリーの好色そうで脂ぎった顔はさらに濃く、ダニエラ・ヴィアンキの肌は絹のように美しい。まさに東欧の謎の美女だ(イタリア人だが…)。
うっすら化粧の様子までわかってしまうのが、ウソをつけないハイビジョン映像の凄さでもあり、恐さでもある。
エンターテイメントだけではなく、遠隔医療や遠隔教育など、暮らしに役立つハイビジョン映像の将来性は高い。 (2008/03/16) |
※ジャケットギャラリーはこちら→
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2008年3月9日(日) WOWOW放送
115分 アスペクト1.78:1 ビスタサイズ)
1963年イギリス映画 イオン・プロダクション作品 テクニカラー モノラル
115分 アスペクト1.66:1(ヨーロピアンビスタサイズ)〜1.85:1(アメリカンビスタサイズ)
イギリス劇場公開 1963年10月10日/国内劇場公開(007
危機一発) 1964年4月25日
(1972年8月26日リヴァイバル公開時「007 ロシアより愛をこめて」改題)
配給: ユナイテッド・アーチスツ
監督:テレンス・ヤング
製作:ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ
原作:イアン・フレミング
脚本:リチャード・メイボーム ジョアンナ・ハーウッド
撮影:テッド・ムーア
音楽:ジョン・バリー
テーマ曲:ライオネル・バート
モンティ・ノーマン(ジェームズ・ボンドのテーマ)
主題歌:マット・モンロー
出演:ショーン・コネリー
ダニエラ・ビアンキ (タチアナ・ロマノヴァ)
ペドロ・アルメンダリス(ケリム・ベイ)
ロッテ・レーニャ (ローザ・クレッブ)
ロバート・ショー (レッド・グラント)
バーナード・リー (M)
ユニース・ゲイソン (シルヴィア・トレンチ※前作「ドクター・ノオ」より同役で連続出演)
ウォルター・ゴテル (モゼ二ー)
フランシス・デ・ウォルフ (ヴァーヴラ)
ジョージ・パステル (車掌)
ナジャ・レジン (ケリムの女※「ゴールドフィンガー」にも別役で連続出演)
ロイス・マクスウェル (ミス・マネーペニー)
アリジャ・ガー (ヴィダ※ロマ人の女)
マルティーヌ・ベズウィック (ゾラ※ロマ人の女)
ヴラデク・シェイバル (クロンスティーン)
リーラ・ギロー (レイラ※ロマ人の女)
ハッサン・セイラン (ブルガリア人エージェント)
フレッド・ハガティ (クリレンク)
ネヴィル・ジェイソン (ケリムの運転手)
ピーター・ベイリス (ベンツ)
デスモンド・リュウェリン (ブースロイド少佐 ※Q) |
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