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遠い宇宙から地球に接近する飛行物体…
のちに、10万年前の遠い昔の事だとわかる冒頭の静かなワンショットと、闇を切り裂くように浮かび上がるクレジットタイトル…(※1)
壮大な宇宙時間を感じさせ、物体Xの存在をも納得させてしまうオープニングが効果的だ。
国内劇場公開は1982年11月20日(米国公開1982年6月25日)。
1982年といえば、スピルバーグの「E.T.」が国内劇場公開(12月4日公開、米国公開1982年6月11日)された年でもある(※1982年7月3日にはあの「ブレードランナー」も国内公開され興行的惨敗を喫している)。
当時、SF映画における宇宙人の侵略というテーマは、かなり古びたもので、それまでにないフレンドリーな宇宙生物を描いた「E.T.」が大ヒットしたのは、その反動による所も大きかったのである。
結果的には「E.T.」の大ヒットを後押しする形となってしまった本作だが、スピルバーグでは決して撮れない悪趣味的SFホラー映画を撮ってしまうジョン・カーペンター監督。
資質の違いといってしまえばそれまでだが、流行り廃りに関係なく、好きなものを作りたいように作るだけさ、とうそぶいているようなジョン・カーペンター監督の筋金入りのB級映画魂を感じる映画でもある。
特殊メイクアップアーティストはロブ・ボッティン。
イメージ図を最初に見せられた時、さすがのカーペンター監督も「そこまでは、ちょっと…」と難色を示したといわれるグロテスクなモンスター物体Xは、ロブ・ボッティンが、1年と5週間、撮影所に寝泊りして1日も休まずして創り上げたものである。(映画の完成後、入院してしまったという逸話も残る…)
そして、半端ではない仕事量に手一杯となったロブ・ボッティンが、追加クリーチャーを依頼した人物が、後に特殊効果の神様といわれるまでになるスタン・ウィンストン(※2)。そのスタン・ウィンストンがアニメトロクスとパペット操作を組み合わせて創り上げたモンスターがドッグ・シング(※3)であった。
まさに“類は友を呼ぶ”。ハイレベルな技術とプロ意識を持つ者には、ハイレベルな者たちが集まるという典型的な成功例であろう。(2009.05.31)
(※1)タイトルはオリジナル版「遊星よりの物体X」へのオマージュから同じイメージで創られている。
(※2)スタン・ウィンストンの出世作は、本作より2年後の1984年「ターミネーター」となる。2008年6月15日骨髄腫のため死去、62歳だった。
(※3)ドッグ・シングは物体Xがハスキー犬に変身する過程のモンスター。 |
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●米国初盤LD
1989年頃
MCA VIDEODISC, INC.
<11-015> |
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●国内初盤LD
1989年9月25日
パイオニア
<SF047‐1632> |
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●米国再発ワイド盤LD
1990年11月10日
MCA/Universal Home Video.
<40946> |
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トリミングTVサイズ(1:1.33)収録 ジャケット表記108分 チャプター付。
サイド1巻末に「END OF SIDE 1」、サイド2冒頭と巻末にそれぞれ「2」「END
OF SIDE 2」表記有り。エンディングクレジット後のPG指定の画面もそのまま収録。 |
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トリミングTVサイズ(1:1.33)収録 チャプター付。
米国初盤LDと同一マスターと思われる。(サイド1とサイド2の切替部分も同じ)
エンディングクレジット後のPG指定の画面は削除。
CIC作品予告編として「キャット・ピープル」収録。 |
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ワイドサイズ(シネスコ
2.35:1)収録
巻末にオリジナル劇場予告篇収録。チャプター付。
国内ワイド盤LDと同一マスターと思われる。 |
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●国内再発ワイド盤LD
1993年5月10日
パイオニアLDC<PILF-1621> |
ワイドサイズ(シネスコ
2.35:1)収録
巻末にオリジナル劇場予告篇収録。SFXシーン・チャプター付。エンドクレジット後のPG指定の画面削除。
ジャケットサイズ6ページ解説書封入。ジャケットイラストは開田祐治。 |
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●Signature
Collection
米国THX-LD盤 1998年9月8日
MCA/Universal Home Video
<42654> |
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−サイド1・2:本編
THXニューマスター シネスコサイズ(2.35:1) CLV収録
ドルビーデジタル音声
※アナログ音声にはジョン・カーペンター監督とカート・ラッセルの音声解説収録
※エンドクレジット後のPG指定の画面もそのまま収録。オリジナル劇場予告篇(テレビサイズ版)は本編終了後、サイド2巻末に収録。
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−サイド3・4:特典映像 テレビサイズ版
●SIDE 3 (CLV)
メイキング・オブ・「遊星からの物体X」/製作・監督・脚本:マイケル:マテシーノ
●SIDE 4 (CAV)
1.撮影地にて〜撮影風景/2.ポスト・プロダクションから劇場公開〜そして振り返って…
−「遊星からの物体X」静止画集
3.製作風景〜基本設定/4.キャスト/5.プロダクション・アート&ストーリー・ボード集/6.ロケーション・デザイン集/7.制作風景/8.円盤製作のメイキング写真/9.ブレア・モンスターとミニチュア・セット写真/10.未公開シーン〜NGシーン/11.ポスト・プロダクション/12.スペシャルコレクション版クレジット
※特典映像はDVD、HD-DVD、Blu-rayに収録されているものとほぼ同内容となる。 |
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●スペシャルコレクション
国内THX-LD盤1999年3月25日
パイオニアLDC<PILF-2717> |
上記Signature
Collection米国THX-LD盤<42654>と同内容の国内盤スペシャルコレクションとなるが、エンドクレジット後のPG指定の画面は削除されている。
音声解説とメイキング・ドキュメンタリー以外の特典映像には日本語字幕未収録
国内盤にはジャケットサイズ8ページ対訳付解説書が封入。ジャケットサイズなのでDVD封入の対訳よりも文字が大きく読みやすい。
特典映像はDVD、HD-DVD、Blu-rayに収録されているものとほぼ同内容となる。 |
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●国内盤DVD
コレクターズ・エディション
ジュエルケース版 1999年11月26日
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
<SUD-30363> |
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●国内再発盤DVD
コレクターズ・エディション
トールケース版 2002年4月19日
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
<BUD-30363> |
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シネスコサイズ(2.35:1)・ノンスクイーズ仕様 本編108分27秒
※エンドクレジット後のPG指定の画面は削除。
音声/英語(5.1ch)
字幕/英語・スペイン語・ポルトガル・韓国語・日本語・中国語・タイ語
※ピクチャーディスク仕様ではない
■特典映像
音声解説とメイキング・ドキュメンタリー以外の特典映像には日本語字幕未収録(※文字が小さく非常に読みにくい対訳付解説書封入)
メイキング・ドキュメンタリー(83分56秒)/ジョン・カーペンター監督&カート・ラッセルによる音声解説/製作背景/写真付きキャスト紹介/プロダクション・アート&ストーリー・ボード集/ロケーションデザイン集/製作過程/円盤製作のメイキング写真/ブレア・モンスターとミニチュア・セット写真/未公開NGシーン/ポスト・プロダクション/プロダクション・ノート/バイオ&フィルモグラフィ/オリジナル劇場予告編 |
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左記国内ジュエルケース版をトールケース版に変更し、ピクチャーディスク仕様にリニューアルした期間限定生産廉価盤DVD。
本編映像、特典内容はジュエルケース版とまったく同じ。対訳付解説書もジュエルケース版のものをそのまま封入している。 |
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●米国再発盤DVD
COLLECTOR'S EDITION
2004年10月26日
Universal Pictures<MCA025437> |
コード1 シネスコサイズ(2.35:1)
本編スクイーズ収録
※DVDとしては唯一のスクイーズ収録となる。
音声:英語Dolby Digital 5.1ch・フランス語Dolby
Digital 2.0ch
字幕:スペイン語・フランス語
エンドクレジット後のPG指定の画面もそのまま収録。特典映像は既存のものと同内容。 |
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●ユニバーサル思い出の復刻版DVD
2枚組
2008年12月19日
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン<UNMA-25618> |
日本劇場公開時オリジナルアートワーク仕様
■本編ディスク
既存の国内DVD収録のものと同内容、シネスコサイズ(2.35:1)・ノンスクイーズ収録
・特典映像
音声解説とメイキング・ドキュメンタリー以外の特典映像には日本語字幕未収録 (※トールケースサイズ用に多少天地を大きくした対訳付解説書封入)
メイキング・ドキュメンタリー(83分56秒)/監督&カート・ラッセルによる音声解説/製作背景/写真付きキャスト紹介/プロダクション・アート&ストーリー・ボード集/ロケーションデザイン集/製作過程/円盤製作のメイキング写真/ブレア・モンスターとミニチュア・セット写真/未公開NGシーン/ポスト・プロダクション/プロダクション・ノート/バイオ&フィルモグラフィ/オリジナル劇場予告編
■特典ディスク
・TVオンエア版日本語吹替音声 本編92分47秒版(カット版)
トリミングTVサイズ(1:1.33)収録
<吹替キャスト>
マクレディ(カート・ラッセル)…津嘉山正種/ブレア(A・ウィルフォード・ブリムリー)
…富田耕生/ドクター(リチャード・ダイサート) …宮川洋一/ブックス(ジョン・ポリス)
…納屋悟朗/ノールス(T・K・カーター)…野島昭生/パーマー(デビッド・クレノン)…仲木隆司
/チャイルズ(キース・デビッド…屋良有作/ノリス(チャールズ・ハラハン)…細井重之/
ベニングス(ピーター・マローニー)…寺島幹夫/ クラーク(リチャード・メイサー)…藤城裕士
/隊長ギャリー(ドナルド・モファット)…柳生博/ウィンドウス(トーマス・ウェイツ)…池田秀一/コンピューター音声(エイドリアン・バーボー)…吉田恵美子
日本語版 演出…岡本知/翻訳…鈴木導/調整…高橋久義/効果…PAG/製作…グロービジョン |
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●国内初盤Blu-ray
(特製アウターケース付)
【ユニバーサル・Blu-ray disk 第1弾】
2008年12月19日
ユニバーサル・ピクチャーズ<UNBA-25618> |
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ユニバーサル・ピクチャーズ共通仕様盤 初ブルーレイ・ディスク化。
初期メニュー画面で、メニュー画面の文字(日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、オランダ語、韓国語他全14か国語)を選択可能。
本編:映像コーデック/VC-1 ディスク/2層(50GB)
音声/英語: 5.1ch DTS-HDマスター・オーディオ
字幕/英語、日本語
※エンドクレジット後のPG指定の画面は削除
特典映像:
基本的には既存のものと同内容だが、音声解説に日本語字幕初収録
※メイキング・ドキュメンタリー以外の特典映像には既存DVDと変わらず、日本語字幕未収録(対訳解説書も未封入)。
■マイ・シーンズ
お気に入りのシーンをブックマークして再生可能
■特典メニュー
−ジョン・カーペンター監督、カート・ラッセルによる本編音声解説
−メイキング・ドキュメンタリー“メイキング・オブ・“遊星からの物体X”
JOHN CARPENTAR'S THE THING: TERROR
TAKES SHAPE
1.オープニングタイトル
2.カーペンターが語る“物体Xの原点”
3.“物体X”創造への道〜出演者、背景、物体X
4.SPFX〜オープニング・シーンと円盤
5.撮影が行く
6.“物体X”とロブ・ボッティンの仕事
7.撮影地にて〜撮影風景
8.ポスト・プロダクションから劇場公開〜そして振り返って…
−製作背景
−写真付キャスト紹介
−プロダクション・アート&ストーリーボード集
−ロケーション・デザイン集
−製作過程
−円盤製作のメイキング写真:フレームごと
−ブレア・モンスターとミニチュアセット写真:フレームごと
−未公開NGシーン:フレームごと
−ポスト・プロダクション
・バイオ&フィルモグラフィ(Cast
and Filmmakers)は未収録
※この特典映像が作られたのが1998年9月8日米国盤 Signature
Collection LDリリース時のものであるため、カーペンター監督とカート・ラッセルの1998年以降の作品が未掲載。古いので特典から削除されたものと思われる。
−オリジナル劇場予告編
■U-CONTROL(ピクチャー・イン・ピクチャー)
※HD DVD盤にはマイシーンズ、U-CONTROL(ピクチャー・イン・ピクチャー)機能無し |
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●国内盤Blu-ray
スチールブック仕様
【Amazon.co.jp限定】
(完全数量限定)
2012年9月5日
ジェネオン・ユニバーサル
<GNXT-1021> |
アマゾン限定リリースのスチールブック仕様ブルーレイ。ディスク映像内容は上記国内初盤ブルーレイ<UNBA-25618>とまったく同じ。
パッケージがスチールブック仕様になっただけだが、プレス数が少なかったようで、予約の段階で完売。現在はプレミアがついている。
ただスチールケースは下記英国盤<828 902 0>と同じsteelbook.comのものとなり、日本語解説付の帯があるかないかだけの違いとなる。 |
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●英国盤Blu-ray
スチールブック仕様
100th Anniversary
Steelbook Collection
2012年8月6日
Universal Pictures UK
<828 902 0> |
上記国内盤と同じsteelbook.com仕様のスチールブック英国盤ブルーレイ。 リミテッドエディション(限定版)
ディスクもユニバーサル・ピクチャーズ共通仕様盤の「リージョンA〜C」となるため、国内のプレイヤーでも再生可能。レーベルが違うのみで、日本語メニュー、日本語字幕収録の国内盤と同仕様となる。 |
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<オリジナル版>遊星よりの物体X
THE THING FROM ANOTHER WORLD |
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●国内初盤LD
1985年6月21日
創美企画<LVB-1009> |
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●国内再発盤LD
1993年5月10日
パイオニアLDC<PILF-1558>
※ジャケットサイズ4ページ解説書付 |
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●国内初盤DVD<ニューマスター版>
1999年6月25日
アイ・ヴィ・シー<PILF-1558>
※オリジナル劇場予告編付 |
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1951年作品。
クリスチャン・ナイビー監督作品だが、実際には製作のハワード・ホークスが演出したといわれている、人間ドラマがメイン。モンスターの姿にリメイク版同様の期待をかけてはいけない。
ジョン・カーペンター監督が、映画製作を志すきっかけとなった作品でもある。
国内初盤LD、再発盤LDとも79分でマスターは同じもののようだ。
国内盤DVDは従来のソフトではカットされていた部分約10分を復元したニューマスター版89分。復元された部分になると画質が粗くなる。※再発トールケース版DVDも有り。 |
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