メインタイトル曲は1951年のユニバーサル映画"THE GOLDEN HORDE 成吉思汗"(ハンス・J・サルター作曲)、ファロ島での大ダコ対コング、ラストの対決シーンなどでは同じくユニバーサル映画"CREATURE FROM THE BLACK LAGOON 大アマゾンの半魚人"(1954年)のテーマ曲などが使われている。その他、伊福部昭の音楽はほとんどユニバーサル映画のストック音楽に差し替えられているが、赤い汁を飲んで眠ったコングに島民が捧げる祈りの歌「眠れる魔神(M15)」などはそのまま流れる。
■ディスク-1
●"Die Ruckkehr des KING KONG"ドイツ公開版「キングコング対ゴジラ」
本編冒頭に"AVIS FILM und Dieter WAHL Film zeigen"とのカンパニークレジットが入るドイツ公開版シネスコスクイーズ収録。
アメリカ公開版を所々カットしたドイツ公開版。
本編映像は上記米国再発盤DVD<18706>と同じマスターのようなので、本編冒頭のドイツ公開版カンパニークレジットを含めたオープニングクレジットタイトル部分を差し替えるなどイタリア公開版として独自に編集を施したものと思われる。
−"Die Ruckkehr des KING KONG"ドイツ語版スーパー8mmフィルム
50分24秒版収録
※ドイツ公開版(ドイツ語音声)をさらに短縮したもの。
古い8mmフィルムなので画質どうこうのレベルにはない。むしろよく残っていたものだと感心する。
ドイツにもモンスターマニアというかコレクターがたくさんいるのだろう。
−"Het monster van fao eiland"オランダ版スーパー8mmフィルム-1
15分52秒版収録 ※英語音声にオランダ語字幕が収録された8mmフィルム<その1>
主にファロ島での大ダコ対キングコングのシーンをメインにフューチャーした8mmフィルム。
貴重なドイツ版ポスター、ロビーカード等が掲載された20ページカラーブックレット封入。
海外版は完全にキングコングが主役の扱いとなっている。
イタリア版タイトルは"IL TRIONFO DI KING KONG"「キングコングの勝利」
ドイツ版タイトルは"DIE RuCKKEHR DES KING KONG" 「帰ってきたキングコング」となる。 →海外版タイトルはこちら
●KING KONG VS. GODZILLA
ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK
2006年1月17日
LA LA LAND RECORDS<LLLCD 1041>
米国盤CDだが、残念ながら1951年のユニバーサル映画"THE GOLDEN HORDE 成吉思汗"(ハンス・J・サルター作曲)で始まるメインタイトル曲や"CREATURE FROM THE BLACK LAGOON 大アマゾンの半魚人"(1954年)のテーマ曲などが使われているアメリカ公開版のサントラCDではない。
国内オリジナル版である上記パーフェクト・コレクション封入「キングコング対ゴジラ」2枚組国内盤CDのステレオ版<G-003-2>とほぼ同じ音源が収録されている。
国内盤CDから一部カットされている曲があるが、それは曲の一部を抜き出して使用しているもの。たとえば国内盤CDトラック19の「魔神日本へ」はトラック35の「キングコング富士へ」"KINGKONG ADVANCES ON FUJI"の冒頭と同じでダブっているので「魔神日本へ」はカット。
トラック20「ゴジラ南下す」とトラック26「埋没作戦開始」は、トラック21「ゴジラの恐怖」"THE TERROR OF GODZILLA"の一部を抜き出して使っているのでこちらもダブりとなり、「ゴジラ南下す」「埋没作戦開始」がそれぞれカットされている。
また上記国内盤CDでもふれたがボーナストラックとして扱われている他作品からの流用3曲、トラック4"FUJITA & FUMIKO"「藤田とふみ子(アパート室内BGM)」、トラック5の後半曲"GREAT NEWS GATHERING TEAM DEPARTURE"「大取材班出発」。
トラック9"SOUTHERN ISLAND TALE"「南の島のお話(トランジスタ・ラジオBGM)」は、いずれも伊福部昭の作曲ではないが、本米国盤CDではそのまま並び順で収録されている。
そして、アメリカ公開版「キンゴジ」の音楽に関する資料ともなるオールカラー12ページ解説書封入。
"THE GOLDEN HORDE 成吉思汗"や"CREATURE FROM THE BLACK LAGOON 大アマゾンの半魚人"以外にも、アメリカ公開版で使われた音楽の作品名が紹介されているので下記に列挙してみた(ハンス・J・サルター作曲のものが多いようだ)。
YANKEE BUCCANEER(1952)、BATTLE AT APACHE PASS(1952)、TOMAHAWK 戦いの太鼓(1951)、KRONOS クロノス(1957)、VOYAGE TO THE BOTTOM OF THE SEA 地球の危機(1961)、MONSTER THAT CHALLENGED THE WORLD 大怪獣出現(1957)、THE THREE FACES OF EVE イブの三つの顔(1957)、LARAMIE ララミー牧場TVシリーズ(1959)、"THE MINER'S FIGHT" FROM "BEND OF THE RIVER" 怒りの河(1952)、UNTAMED FRONTIER デンボー牧場の争い(1952)、"ELECTRO-BIOLOGY" CUE FROM "MAN MADE MONSTER"電気人間(1940)他など多数にわたる。