ゴジラの逆襲 (2005.05.14)
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1954年11月3日公開「ゴジラ」空前の大ヒットから、わずか6ヵ月後の1955年4月24日に公開された「ゴジラの逆襲」。映画館興行主からの強い続編製作の要望により、二匹目として復活した2代目ゴジラ。後にキングコングやモスラ、キングギドラなどと闘うゴジラはこいつだ!

監督は本田猪四郎から小田基義、音楽は伊福部昭から佐藤勝にそれぞれ代わるが、それまで特殊技術のクレジットだった円谷英二は本作より特撮監督となり、以後、あの東宝マークを見ると条件反射的に怪獣映画を思い浮かべるほどのマニアを生み続ける、人気看板シリーズの顔となっていく。

大阪に上陸するゴジラ。前作の「核=放射能」の恐怖は薄れ、学名アンキロサウルス(アンギラス)と共に中生代の生き残りの恐竜としての恐怖感を強めている。
普段はゆっくりと動く爬虫類が、獲物を狙う時に見せる俊敏さを意識した、前作よりもより獰猛なゴジラと四足怪獣アンギラスとの喉を喰いちぎりあう生物同士の闘いは、ゴジラ対決シリーズの中でも特に異彩の輝きを放っている。

大阪城での闘いで、アンギラスを絶命させたゴジラ。
ゴジラを撃退する唯一の手段であったオキシジェン・デストロイヤーは、芹沢博士と共に海に消え、人類は果たしてどのようにゴジラを撃退するのか…?
前半はアンギラスとの闘い、そして、後半はゴジラ撃退という二つの山場を持たせ、観客の興味を集める展開はわずか6ヵ月弱の製作期間しかなかったとは思えないほどの出来栄えだ。

そして、ついに氷に閉じ込められるゴジラ…。だが7年後、再びこの氷山から目覚める。そう、キングコングと闘うために! →キングコング対ゴジラへ

「ゴジラ」第1作の海外版「Godzilla, King of the Monsters!」は、TRANSWORLD CORP.(トランスワールド社)により、新たにアメリカで撮影したシーンを挿入し、1956年4月27日に全米公開され大ヒットを記録しているが、続編「ゴジラの逆襲」も1959年5月21日にWarner Bros.により全米公開される事となる。しかし、配給会社が違う事からGodzillaというネーミングを使えず、新たにGIGANTIS ジャイガンティスと名付けられた。

かくしてゴジラのアメリカンネームは初代がガアッジ〜ラ、2代目がジャイガンティッスとなり、炎の新怪獣「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」が誕生する事となった…。
さらに、このゴジラの逆襲/海外版「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」のプロデューサー、PAUL SCHREIBMANは、当初、ジャイガンティスとアンギラスをアメリカに上陸させ、新たなるシーンを追加撮影した海外版を製作すべく、東宝にモンスタースーツを発注している。これが、いわゆるジャイガンティスゴジである。

このジャイガンティスゴジと二代目アンギラスのモンスタースーツは(おそらく利光貞三により)、新たに造型製作されアメリカに輸送されたが、この海外版の企画自体がボツになってしまい、ジャイガンティスゴジのスーツはそのまま行方不明、スチール写真のみが残るという幻のゴジラとなってしまった。
おそらく1958年〜1959年頃のエピソードであろうが、この後、1962年8月「キングコング対ゴジラ」のキンゴジにジャイガンティスゴジの雛型が使われたのかどうかは定かではない…。
※「ゴジラの逆襲」国内盤DVDのコメンタリーにも「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」のエピソードがほんの少し語られている。

ちなみに、逆襲ゴジの体の色は赤黒色で、背中のヒレのふちが白色(※東宝DVDの有川貞昌のオーディオコメンタリーによる)。アンギラスの体色はエメラルドグリーンのようなブルー系だったとの事。また、初代ゴジラは体が濃い灰色で、口内が赤。(眼球に電飾等の仕掛けは無い)

海外版「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」<→海外版の詳細はこちら>は、最終的に国内オリジナル版の冒頭に、核実験など人類の科学の進歩による警鐘を促すシーンを挿入、小泉博演じる月岡の語りとして英語のナレーションを入れ、さらに本編途中にもストックフィルムや他SF映画などから流用したと思われる映像を挿入した78分00秒版となった。
海外版監督は HUGO GRIMALDI。アメリカで暴れるジャイガンティスとアンギラスの姿は無く、モンスタースーツまで東宝に発注した勢いは、まったくみられない海外版となってしまった。一体、海外版プロデューサーPAUL SCHREIBMANとWarner Bros.の間に一体、何があったのだろうか? (って、手間のかかるミニチュア特撮と着ぐるみアクションをアメリカ独自で撮影しようなどという無謀な企画が災いしての事だろうが…)

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VHS & LD GALLERY
●東宝初版VHS
1982年 <TG1107-V>
オリジナル・スタンダードサイズ収録、本編82分(ジャケット表記)。
映像巻末に"(C)1982 TOHO CO.,LTD."の著作権表記あり。1982年に発売されたものと推測される。
値段は19,800円。主にレンタルビデオショップのマストアイテム商品だった。
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●東宝初盤LD
1986年1月21日 <TLL2024>
オリジナル・スタンダードサイズ収録、本編81分32秒。
ジャケットサイズ表裏2ページ解説書封入。
冒頭、山根博士(志村喬)が再登場し、ゴジラの被害による東京の惨状を説明するが、前作からの流れを強調する為だけの役割で、以後出番はない。山根博士役の志村喬も淡々とした演技で、それほど乗り気ではなかったのかもしれない…。

怪獣同士の闘いを描くため、着ぐるみはプラスチック素材から軽いラテックス素材に改良され、動きやすさを考慮しゴジラ、アンギラスそれぞれ中に入るスーツアクター中島春雄、手塚勝巳の体形に合わせて作られている。
また、大阪城のミニチュアを頑丈に造りすぎた為、壊れなかったというエピソードはあまりにも有名。
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●Godzilla RAIDS AGAIN
(GIGANTIS THE FIRE MONSTER改題)
米国版VHS
1989年4月15日

Video Treasures, Inc
<SV 9107>
海外版本編78分収録。
米国で本ビデオがリリースされた際に「Godzilla RAIDS AGAIN」と改題されたが、映像本編は当時の「GIGANTIS THE FIRE MONSTER」のまま。
※海外版映像内容は下記米国盤DVD(82876-856809)参照
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●東宝再発版VHS
1991年12月1日 <TG4288>
オリジナル・スタンダードサイズ収録、本編82分(ジャケット表記)。
映像・音声ともに上記初盤LD(TLL2024)と同一マスターだが、予告編等未収録。
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●東宝再発盤LD
ニューマスター版
1993年8月1日 <TLL2204>
オリジナル・スタンダードサイズ収録、本編81分32秒版。
チャプター付、サイドBはCAV版。
ニューマスター仕様となり初盤LDよりコントラストが強くなっているが、ゴジラとアンギラスの大阪城での闘いのシーンは相変わらずの暗さだ。

特典映像のスチール集(109枚)・スナップ集(1458枚)の解説や、東宝自衛隊オリジナル兵器の通称“ポンポン砲”や“泳ぐゴジラ”、ゼンマイ仕掛けのミニチュアゴジラは円谷英二がペンギンのオモチャを改造したものだった等、特撮シーンを中心としたトリビアネタを紹介した6ページ解説書封入。
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DVD GALLERY
●GODZILLA KEHRT ZURUCK
ドイツ初盤DVD 2004年7月29日
MARKETING Film <116380
PAL方式・コード2。ドイツ語5.1ch・2ch音声収録、ドイツ語吹替版。
国内新盤LDマスターを使用したドイツ盤。※国内オリジナル版収録

特典映像として、ラドン予告編冒頭のゴジラ+ゴジラの逆襲映像を「ゴジラの逆襲」の予告篇として収録。国内盤DVDに収録のピクトリアルスケッチ・スチール集・スナップ集をスライドショーにして各項目別に収録。

また、ARTWORK-GALERIEとして国内版ポスターや国内盤LD、DVDジャケット、ドイツ版や海外の各種ポスターなどを静止画収録。
小泉博・千秋実・若山セツ子・恩田清二郎・小田基義の各フィルモグラフィー(文字情報のみ)、ゴジラ映画オリジナル劇場予告篇集(「ゴジラ対へドラ」「メカゴジラの逆襲」「ゴジラ84海外版」他平成ゴジラシリーズ3本」)などが収録。
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●東宝初盤DVD
ジュエルケース版
2001年10月25日 <TDV-2624D>
本編81分32秒版 オリジナルスタンダードサイズ収録
チャプターメニュー、日本語字幕収録、オールカラー16P解説書封入


■音声
(1)オリジナル日本語モノラル
(2)オーディオコメンタリー(有川貞昌・富岡素敬)
(3)BGMモノラル


■特典映像
●ピクトリアルスケッチ(静止画236カット)
●スチール集(静止画109枚)
●スナップ集(静止画1458枚)
※新盤LD収録と同じだが映像内に解説字幕付
●フィルム合成素材(静止画)
●東宝俳優名鑑(静止画)


これまでにリリースされた「ゴジラの逆襲」は、とにかく画面が暗いという印象しかなかったが、本東宝盤DVDは今まで見えなかった逆襲ゴジの皮膚の質感、アンギラスの背中のトゲの状態など目から鱗状態の明るさ。
だがその反面、全体的に明る過ぎて白飛びが目立つ平板な映像となる。

現在の所 「ゴジラの逆襲」は劇場予告篇が現存せず、特撮怪獣映画予告編集「怪獣グラフティー」では「ラドン予告編冒頭のゴジラ+ゴジラの逆襲」を予告篇扱いにしている。
※2014年7月リリース下記東宝盤ブルーレイ(TBR24330D)に新たに発見された「特報」初収録。
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●GODZILLA FINAL BOX-DVD
デジパック トールケース版
2005年4月22日
東宝<TDV15001D-2>
着ぐるみサイズゴジラヘッド付きのゴジラシリーズ30枚組完全版DVDボックス内に収録されている「ゴジラの逆襲」。初のトールケースデジパック仕様でのリリース。
本ボックスのみのオリジナル・ピクチャーディスク仕様だが映像内容は単品のジュエルケース版とまったく同じ。
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●GODZILLA RAIDS AGAIN
JAPANESE VERSION PLUS U.S.VERSION
(GIGANTIS THE FIRE MONSTER)
米国盤DVD 2007年4月3日
Classic Media<82876-856809>

コード1、オリジナルスタンダードサイズ収録。
「ゴジラの逆襲/オリジナル版」(本編81分32秒版)と「海外版本編」(GIGANTIS THE FIRE MONSTER)を収録したカップリング版。ともに米国では初DVD化。
「ゴジラの逆襲」は国内盤と同マスターのようだが、国内未発売の「海外版」は、米国で作られたマスターのようで、かなり明るい。
海外版本編は78分00秒。監督はHUGO GRIMALDI。
米国では、"TEENAGERS FROM OUTER SPACE"「宇宙から来たティーンエージャー」との二本立で1959年5月21日に公開された。

新たなシーンを追加撮影し、ジャイガンティスとアンギラスをアメリカに上陸させようとしてあえなくボツとなった海外版の当初タイトルは"The Volcano Monsters"。
海外版では配給会社の違いから「ゴジラ」は「ジャイガンティス」というネーミングに変更されたが、アンギラスは「アンゴラス」「アンジラ(ッス)」というように、そのまま呼ばれている。
また、ゴジラとアンギラスの鳴き声が区別されていない為、ゴジラの単独登場シーンでもアンギラスの咆哮が度々聞こえる。

佐藤勝の音楽は、Paul SawtellとBert Shefterによる"The Deerslayer"(1957)、 "Kronos" 「クロノス」(1957)、"It! The Terror from Beyond Space"「恐怖の火星探険」(1958)からのものに差替。
本編映像ではタイトル前のプロローグに、核実験など人類の科学の進歩による警鐘を促すシーンが挿入され、タイトル後も、日本のかなり古い農村風景などが挿入される。(※ニュース映像のストックから流用したものと思われるが、この外国からみた典型的な日本の映像は全編に渡って所々に挿入されている。)
そして、小泉博演じる月岡=ケイ・ルークによる「語り」がしつこいほど流れ、対策会議上で見る、東京を襲ったゴジラの記録フィルムの冒頭にも、地球創生と生物の誕生を描いた映像が付け足されている。このドライアイスの沼から登場する生物が、子供のオモチャで作ったような映像でかなりチープなのだが、何の映像かは不明(オリジナルで作ったものかもしれない…)。
挿入されている他の映像は教育用フィルムのストック以外、"ROBOT MONSTER"「ロボット・モンスター」(1953)、"THE SPACE EXPLORERS"(1958)からの流用のようだ。また、"LOST CONTINENT"「燃える大陸」(1951)、"ONE MILLION B.C."「紀元前百万年」(1940)、"UNKNOWN ISLAND"「知られざる島」(1948)から、トカゲ特撮、ストップアニメーションのアパトサウルス、ハリボテ恐竜のケラトサウルスといったマニアにはおなじみの映像も、ワンカットずつだが流用されている。

なお、月岡(ケイ・ルーク)が、英語吹替で"banana oil!"「バナ〜ナオイル!」と言うブルーパー的シーンは、17分38秒(海外版での分数表示)、月岡と秀美が海洋漁業の屋上で会話するシーンで確認できる。
これは、秀美の台詞「小林さん あなたのこと 感心してたわ」「たいした度胸だって」に答える月岡の「バカな あれは度胸なんて言えるもんじゃないさ」「一種のあきらめだな」という台詞の、「バカな」という部分が、バナナオイル "banana oil!" になったものだ。
オヤジギャグ的だが、この "banana oil"は、でたらめ、おべんちゃら、お世辞というアメリカの古いスラングが語源のようで、「バカな」という日本語の発音と似ている事から、ジョージ・タケイが発案し採用されたもの。※「ウィキペディア(Wikipedia)」等で、“バカヤロウ”が“バナナオイル”になったと記載されているが、それは間違い。(2009.02.19)

■海外版(英語)の吹替声優
・ナレーター:マーヴィン・ミラー
・月岡正一(小泉博):ケイ・ルーク
※「燃えよ! カンフー」では盲目のホー師匠役、「グレムリン」ではチャイナタウンの骨董屋の主人役。
・ラジオのアナウンサー:ジョージ・タケイ
※「スタートレック」シリーズのヒカル・スールー役、「ラドン」海外版"RODAN"では平田昭彦演じる柏木博士の吹替を担当。
・小林弘治(千秋実)他脇役:ポール・フリーズ※ハンナ・バーベラのヨギ・ベア(クマゴロー)。「ラドン」海外版"RODAN"の西村警部、「キングコングの逆襲」"KING KONG ESCAPES"のドクター・フーの吹替も担当。

■特典映像
●東宝ニュースやポスターをコラージュしたメインメニュー(DVDシリーズ統一フォーマット)
●チャプターメニュー付
●Commentary on the US version with Steve Ryfle

Steve Ryfle and Friends によるコメンタリー(音声解説)
●The Art of Suit Acting (14分19秒)
中島春雄、手塚勝巳、広瀬正一、 関田裕、小人のマーチャン、中山剣吾=薩摩剣八郎といった東宝のスーツアクターをスライドショー的に紹介。貴重なメイキング写真も多い。
ミニラのスーツアクターだった小人のマーチャンの紹介では、英語でマーチャン、マーチャンと親しげに呼んでいるのが面白い。
●オリジナル映画ポスタースライドショー(約1分)
LDチラシ、ポスター等の宣材紹介

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●GODZILLA KEHRT ZURUCK
[SPECIAL EDITION]
ドイツ再発盤DVD
2009年9月25日
SPLENDID ENTERTAINMENT
<40 13549 87355 0>
コード2だが、PAL方式のため国内のプレイヤーでは再生不可。
ドイツ公開版・国内オリジナル版両収録。

■ドイツ公開版「GODZILLA KEHRT ZURUCK」
本編77分31秒スタンダードサイズ(1.33:1)収録 ※PAL早送り

本編冒頭"DONAU FILM ZEIGT:"というカンパニークレジットから始まるおそらくドイツ公開版収録(ドイツ公開版クレジットタイトルはこちら→)。
国内オリジナル公開版より50秒ほど尺が短いが、オープニングクレジットロールが差し替えられているためで、特に大きくカットされているシーンはないようだ(日本語の新聞記事アップもそのまま)。
それよりもフィルムの保存状態が良かったのだろうか、国内の東宝盤DVDマスターよりも画質がよい。 ゴジラとアンギラスの深夜の闘いはやや暗めだが、それでも着ぐるみの質感表現。特に黒がしっかりと黒く表現されているコントラストの美しさは、全体的にコントラストが浅くメリハリのない東宝盤DVDの映像では感じられないフィルムライクな印象を受ける。

ちなみにドイツ公開当時に作られたと思われるドイツ語版クレジットの序列がバラバラ。脚本の村田武雄、日高繁明と美術の阿部輝明が一枚看板で、本編監督の小田基義(おだ もとよし)は"KIGI ODA"でその他大勢の一部。そして特技監督の円谷英二(EIJI TSUBURAYA)にいたっては名前も無い。
なお、エンディング表記は"Ende"に差替えられている。

音声/ドイツ語ドルビーデジタルモノ
字幕/無し
チャプターメニュー付

■国内オリジナル版
本編78分24秒 ※PAL早送り

東宝DVDマスターをそのまま流用したと思われる国内公開版スタンダードサイズ(1.33:1)収録。暗いシーンでも明るく細部までよく見えるが、全体的に明る過ぎて白飛びが目立つ平板な映像となる。

音声/日本語・ドイツ語ドルビーデジタルモノ音声
字幕/ドイツ語字幕(ON・OFF可)
チャプターメニュー付
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●東宝特撮映画DVDコレクション No.7
付録DVD 「ゴジラの逆襲」
2009年12月22日(火)
デアゴスティーニ・ジャパン

隔週刊にてリリースされたDVD付きマガジン「東宝特撮映画DVDコレクション」。
作品解説、怪獣図鑑、兵器図録、俳優名鑑、撮影秘話、資料館、川北紘一監督に訊くといった内容のA4変型マガジン(片面見開きポスター含む22ページ)に、DVDを付録としてつけたもの。

本編映像は東宝初盤DVD(TDV-2624D)と同一マスターだが、特典映像類は未収録となる。
本編/オリジナルスタンダードサイズ収録、81分32秒版 チャプターメニュー付
音声/日本語モノラルのみ
特典映像として次号予告「キングコング対ゴジラ」劇場予告編(“過去の既存音楽を流用したバージョン”スーパー有りノンスクイーズ2分25秒版)※巻末の「巨人の星大リーグボール」「アタックNo.1」「やさしいライオン」の静止画タイトルカット版(※詳細は「キングコング対ゴジラ」へ→)、本DVD付マガジンシリーズガイド&定期購読のご案内(6分08秒)収録

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Blu-ray GALLERY
●GODZILLA KEHRT ZURUCK
[SPECIAL EDITION]
ドイツ盤Blu-ray
2014年3月28日
SPLENDID ENTERTAINMENT
<40 13549 05718 9>
コードBのため、国内のBlu-rayプレイヤーでは再生不可。

上記ドイツ再発盤DVD(40 13549 87355 0)と同じメーカーSPLENDID ENTERTAINMENTよりリリースされたドイツ盤ブルーレイ。
国内オリジナル スタンダードサイズ(1.33:1)のみ収録(81分41秒)。東宝の使用許可が下りなかったのか、DVDに収録されていた画質の良いドイツ公開版は未収録。

下記東宝盤ブルーレイ(TBR24330D)で使われたマスターと同一のものと思われ、HD画質らしい精細で落ち着いたモノクロ映像がきれいだが、エンコードの違いか入手マスターの世代違いか、やや色が浅いようだ。
ディスク再生冒頭にドイツ語、オランダ語メニュー選択可能、「ライジング・ドラゴン」(2012)CHINESE ZODIACドイツ語版予告編(2分41秒)、「ハリケーンアワー」(2013)HOURSドイツ語版予告編(1分55秒)収録

ポップアップメニュー、チャプターメニュー付
音声/ドイツ語2.0CH DTS-HD MONO・日本語2.0CH DTS-HD MONO
字幕/ドイツ語、オランダ語


■特典映像
●GODZILLA TRAILERSHOW ゴジラ予告編集
※一部ドイツ語音声版
「ゴジラ」(国内オリジナル版)、「ゴジラの逆襲」(「ラドン」予告編冒頭の「ゴジラ」+「ゴジラの逆襲」予告篇)、以下平成版ゴジラシリーズドイツ語音声版「ゴジラ FINAL WARS」「ゴジラ×メカゴジラ」「ゴジラ2000 ミレニアム」「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」

●TRALILER
SPLENDID ENTERTAINMENTリリース他ブルーレイ作品予告編集
※ドイツ語音声版
「アイアン・スカイ」「るろうに剣心」「ラストスタンド」「SYSTEMFEHLER - WENN INGE TANZT」「ゲットバック STOLEN」「殺人の告白」「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官」「ザ・タワー 超高層ビル大火災」
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●東宝盤Blu-ray
2014年7月16日
<TBR24330D>
初回限定ホログラムスリーブ仕様
60周年記念ロゴステッカー封入
映像/本編81分35秒 モノクロ スタンダードサイズ(4:3) 1080p High-Def MPEG-4 AVC 2層(BD50GB)
音声/(1)モノラル リニアPCM (2)モノラル BGM dts-HD Master Audio (3)オーディオ・コメンタリー(ドルビー・デジタル)※東宝初盤DVD収録と同内容(有川貞昌・富岡素敬)
字幕/日本語字幕収録
ポップアップメニュー付
解像度の高いHD画質らしく高精細で落ち着いたモノクロ映像は、現状「ゴジラの逆襲」の最高画質版となるが、コントラストが浅くやや平板な印象も受ける。
ちなみに2008年10月、2014年8月日本映画専門チャンネルで放送されたHV版はブルーレイとマスター自体は同じもののようだが、ややコントラストが強い。

やはり気になるのは、本ブルーレイマスターの元となったフィルムと「ゴジラ」4Kプロジェクトに使われたフィルムが同じものなのかという事だ。
もともと「ゴジラの逆襲」も「ゴジラ」同様、オリジナルネガフィルムが現存せず、状態の良いデュープフィルムを使用しているとの事だが、2014年7月20日(日)日本映画専門CH「史上最高画質!ゴジラ4Kプロジェクト」にて放映された4Kスキャニングリマスター2Kダウンコンバートによる「ゴジラの逆襲」のダイジェスト版映像は、コントラストが強く黒がしっかりと黒く表現されたフィルムライクな印象を受ける。
これだけコントラストが違うと、4Kスキャニング及びその後のレストア処理の違いだけとは思えず、本ブルーレイマスターとはフィルム自体が違うような印象も受ける。

状態の良いフィルムというのは、やはりネガ倉庫を丹念に探して新たに見つけたものなのか?
「ゴジラ」と比べて「ゴジラの逆襲」の情報は少なく出所不明だが、案外、高画質「キンゴジ」海外版フィルム同様、上記ドイツ再発盤DVD(40 13549 87355 0)で使われたような保存状態の良い海外輸出用フィルムを逆輸入して使用。新たに発見された「特報」も国内の倉庫ではなく、実は海外で見つかったものだったというオチではなかろうが。
■映像特典
●劇場予告「特報」(HD画質)1分18秒
【初収録】
これまで「ゴジラの逆襲」は劇場予告篇が現存せず「ラドン予告編冒頭のゴジラ+ゴジラの逆襲」のモノクロ部分の映像を予告篇扱いとしていたが、新たに「特報」が発見されて初収録。
予告編、特にティーザー(特報)は本編が未完成の段階で作られる場合が多いため、主に本編未使用カットや別テイクが使われる。「ゴジラの逆襲」の「特報」もやはり本編では見られない貴重な合成前カット、別テイク・別アングルの特撮シーンばかりで、特にアングル違いのアンギラス大阪上陸、大阪城を左に配し対峙するアンギラスとゴジラのカットなどは超貴重なものとなる。
残念ながら音声素材、(おそらく)字ネガ素材も発見できず、音声は本編の同じシーンから擬似的に復元したものとなるが、それでも60年近くたって見つかったという蔵出しお宝映像には驚かされた。
「特報」が発見されたという事は、どこかに「オリジナル予告編」もあるかもしれないという事だが、「ゴジラ」から「ゴジラの逆襲」までの準備〜製作期間が6か月弱(※撮影期間にいたっては3か月)と短期間だったため、予告編の製作、上映からフィルム管理まできっと慌ただしかったに違いない。ましてや予告編にそれほどの価値があるとは思っていなかったであろう当時の事を考えれば、よく「特報」がでてきたもの。
マニアにとってはこの「特報」だけでもブルーレイを購入する価値があると思う。

●映画館内放送用SP盤〜ゴジラの逆襲/ゴジラ(音声のみ)6分18秒【初収録】
中部地区の映画館で流された「ゴジラの逆襲」宣伝用レコード音源(中部支社版)。
ニュース形式のナレーションに効果音や悲鳴がかぶさる実況放送風の音源。現存する場内用レコードをバックに音声が流れるもので、傷だらけのアナログレコードと、特有のスクラッチノイズが時代を感じさせる。
メーカ―はNHRレコード(日本放送録音株式会社)〜万久社製作。
「ゴジラ」の場内用レコード関西支社版も同時収録。レーベルには予告放送盤とあり、本編完成前に作ったものと思われ、ゴジラの鳴き声が違うのはご愛嬌。

●スナップで観る「ゴジラの逆襲」の特殊技術(HD画質)11分46秒【初収録】
LD、DVDの特典映像に収録されていたスナップ集から主に特撮のメイキングスナップのみを160数枚厳選し高精細静止画で再録。 LD、DVDに収録されていた1458枚には遠く及ばない数量ではあるが、解像度は比較にならないほど上がっている。
LD、DVDの時には1458枚をいちいちコマ送りして大変だったが、本特典映像では時系列的なスライドショーになっているので、メイキング映像をみてるような錯覚を覚える。なかなかよいスナップ集だ。

●ゴジラ誕生! 鈴木儀雄(HD画質)20分49秒【初収録】
「ゴジラの逆襲」では造形部に所属しぬいぐるみの造形に関わった鈴木儀雄(現美術監督※)が語る「ゴジラ」「ゴジラの逆襲」誕生エピソード。
円谷英二監督との出会い、利光貞三、開米栄三、八木康永・勘寿兄弟が在籍していた当時の造形部のメンバーとその役割、「ゴジラ」の思い出、アンギラスの造形秘話などが聞ける。
※鈴木儀雄は東京ディズニーランドなどのアトラクションのデザイン、企画、演出。また「北京原人の逆襲」「プルガサリ」など海外の特撮映画の美術も担当。

●劇場パンフレット(高画質静止画)【初収録】
解像度が高いので小さい文字もはっきりと読め、資料的価値も高い。
ただ、やはり劇場プログラムは紙で持っていたいと思う。「ゴジラの逆襲」の初版プログラムは現在の所20〜25万円が相場だったと思うが。正式な復刻版も作られていないようだ。

※東宝初盤DVDに収録されていたピクトリアルスケッチ(静止画236カット)、スチール集(静止画109枚)、スナップ集(静止画1458枚、フィルム合成素材(静止画)、東宝俳優名鑑(静止画)は未収録
※解説書未封入
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SOUNDTRACK-CD GALLERY

●ゴジラ生誕40周年記念
ゴジラ大全集2
「ゴジラの逆襲」
オリジナル・サウンドトラック
1993年12月22日
東芝EMIユーメックス<TYCY-5346>

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●ゴジラ生誕50周年記念
ゴジラ・サウンドトラック
パーフェクト・コレクション BOX-1
2004年10月 東宝ミュージック<GB1>
※1954セット限定発売
シリアル番号入り(No.162)

ゴジラシリーズ全28作の音楽を1作品ごとにCD化。別バージョン、別テイク等含めて収録可能な音楽・音源をすべて収録した完全盤BOXの第1集(全6巻)封入盤CD。

東芝EMIユーメックスより40周年時にリリースされた上記「ゴジラ大全集2 ゴジラの逆襲」(TYCY-5346)オリジナル・サウンドトラックCDには未収録の音源が多数収録。

伊福部昭に代わって本作の音楽を担当したのが、当時まだ新人の映画作曲家だった佐藤勝。
佐藤勝といえばゴジラファンにとっては「ゴジラ対メカゴジラ」(1974年)のメカゴジラ出現時に流れる、あのカッコいいテーマ曲が思いおこされるが、「用心棒」 「椿三十郎」といった黒澤明監督作品の計8本をはじめ、岡本喜八監督、福田純監督、五社秀雄監督作品などでも音楽を担当した日本映画音楽を代表する名作曲家。

「ゴジラの逆襲」は逆回転やスロー再生といった一種の違和感、不安感を抱かせる音楽を用いて、この世に存在しない巨大生物の恐怖、不気味さを表現しようとした、若き佐藤勝の野心的な作品でもある。
<ボーナストラック>として、本CDでしか聴けない別テイクの音源が多数収録。中でもアンギラスの鳴き声の素材となったイングリッシュ・ホルン、バリトン・サックスなどの音源が貴重。
また、映画公開時に発売されたSPレコードの復刻盤「ゴジラさん」「うちのアンギラス」も収録。ゴジラを擬人化した、あくまでも余興的な流行歌だがゴジラマニアには珍盤として知られていた名曲(?)だ。
歴代ゴジラ一覧 →作品順に並べたジャケットはこちら
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