フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ →関係コラムはこちら
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「フランケンシュタイン対地底怪獣」に続き、同じくアメリカのベネディクト・プロとの提携により製作された「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」。
“心を持って生まれてきてしまった怪物”の悲劇という前作のテーマは薄れ、フランケンシュタインの細胞から生まれた怪物と人類との攻防を、よりスペクタクルに描き、特撮怪獣映画としてのエンターティメント性を重視した作品となる。

フランケンシュタインの細胞が海に流れ、鱗状の緑の皮膚と体毛を持つ身長25メートルの怪物へと成長した…。
この怪物が本作の主役“海のフランケンシュタイン”だ。
冒頭の荒れる海に登場し、捕食目的か、漁船を襲った大ダコを仕留めた後、なんと、その漁船の乗組員を喰ってしまうのだ。
人肉の味を覚えた凶暴な怪物が餌を求めて、人の住む場所に現れるようになるのは時間の問題だった…。
生きるために喰う、その行動パターンは単純で、ほとんど怪獣化した姿は、まさにフランケンシュタインの怪獣というタイトルそのものである。

そして、身長25メートルの“海のフランケンシュタイン”と防衛隊の特殊兵器による一大攻防戦が繰り広げられる。
富士の裾野での目標撃滅L作戦。高圧電流で木々をなぎ倒しながら攻撃するメーサー殺獣光線車が、怪物を追い詰め、早くも映画中盤にクライマックスが訪れる。
作戦遂行までの緻密な描写と、それを飾る自衛隊(L作戦マーチ)の高揚感が、まさしく東宝特撮怪獣映画の黄金期を感じさせる。

怪物、ついに絶命か…。
と、その時、茶色のかさ状の皮膚と体毛を持った一回り大きい身長30メートルの怪物が現れ、絶命寸前の怪物を助けたのだ。この怪物こそ、富士山麓で死んだとされているフランケンシュタインであった。
以後、海のフランケンシュタインをガイラ、山のフランケンシュタインをサンダと呼称する事となった。

物語は、ここから感情を持った怪物サンダとガイラの確執へと展開していく。
そして、あのタランティーノが「キル・ビル vol.2」で、ザ・ブライドとエル・ドライバーの格闘シーンのお手本にしたという、丸の内のビル群を破壊しながら、晴海埠頭、そして海へと続くサンダとガイラの死闘へとなだれこんでいくのであった…。

本作は「フランケンシュタイン対地底怪獣」の完全なる続編ではなく、関連した内容を持った別の作品「姉妹編」という形で製作された。

そもそも東宝はクレージー映画や若大将などでも、それぞれが独立した作品として観られるような姉妹編という形が多かったが、フランケンシュタインの怪物同士の対決という、当初の企画段階から考えられていた設定を映像化するには、人間にメーキャップを施した単なる巨人同士の戦いでは弱々しく怪獣的な要素を強調する必要があった。
また、人間と敵対しスペクタクルな攻防戦を繰り広げる怪物とするには、完全なるヒールとしなくてはならない為、その意味からも怪獣的な容姿は不可欠であった。
※本作には、大筋はほぼ変わらない「フランケンシュタインの兄弟」「フランケンシュタインの斗争」「フランケンシュタインの決闘」(決定稿)と3種類の脚本が残されている(脚本は、前作に引き続いての馬渕薫と本多猪四郎の共同クレジット)。
フランケンシュタインの怪物同士の戦いというのが、当初からの決定事項であった事が伺える。

また、ユニバーサル版フランケンシュタインのキャラクターデザイン(ジャック・A・ピアースの特殊メーキャップ)のライセンス問題を回避するため、フランケンシュタインの幼少時と思われる回想シーンでも、その姿は猿のように描写され、人間に特殊メーキャップをした前作の姿は一切登場しない。
特に海外版では、サンダとガイラは単なるガルガンチュア(巨人獣)とされ、ブラウンモンスター/グリーンモンスターと表現している(※ガルガンチュア生息の調査などは、雪男伝説のイメージとだぶらせて描写され、逆に物語の広がりを感じさせている)。

登場人物も違い、前作と本作を結びつけているのは水野久美演じる戸川アケミ(前作では戸川季子)というキャラクターのみである。
そして、アメリカ側の主役として迎え入れられたのがスチュワート博士役のラス・タンブリン。
日本の特撮映画に出演するにあたり、かなりプライドが傷つけられたようでもあり、観光目的で訪れた事をあからさまに強調、撮影中も不満ばかり言っていたようである。
ちなみに、当初の主演は「くたばれ!ヤンキース」「ロイ・ビーン」などのタブ・ハンター、「サンセット77」のエド・バーンズの名前などが挙がっていたが、日本での知名度により最終的にラス・タンブリンに決定された。

余談だが、1966年7月31日の国内劇場公開時の併映は、手塚治虫のアニメ「ジャングル大帝」。
ゴジラ映画のようなつもりで見た一本の怪奇な怪獣映画が、幼い子供のトラウマになった話は数知れない…。かなり罪深い映画である。
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VIDEO & LD GALLERY
●東宝初版VHSビデオ
国内オリジナル版
1983年5月25日
<TG1276-V>
※ベータ(β)有り
紙パッケージ仕様、本編88分 シネスコ版収録。初ソフト化
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●東宝初盤LD
国内オリジナル版
1985年10月21日<TLL2017>
本編88分、シネスコ版収録。初ディスク化、解説書封入。
サンダとガイラのデザインはラゴンやケムール人など、ウルトラシリーズの魅力的な怪獣をデザインした成田亨。
「初代ゴジラ」は別格としても「フランケンシュタイン対地底怪獣」「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」を東宝特撮怪獣映画ベストの2作品と称する声も多い。
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●THE WAR OF THE GARGANTUAS
海外版
東宝初版VHSビデオ
<TH1844>1988年9月10日
海外版初ビデオ化
字幕スーパー版・スタンダードサイズ収録。巻末に海外版予告編(シネスコサイズ)初収録。
冒頭のTOHO VIDEOのクレジット表記を含んだジャケット表記93分版(本編実質92分)。
「サンダ対ガイラ」/「怪獣王ゴジラ」海外版ビデオ 同時発売告知 店頭POP
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●東宝再発盤LDニューマスター版
国内オリジナル版
1992年7月1日<TLL2384>
本編88分・国内シネスコ版、ニューマスター仕様。特典映像として、巻末に劇場用予告編、海外版特撮カット、未使用特撮カット(特撮NGシーン等)収録。解説書封入。
国内版と海外版の特撮シーンの違いを比較して収録。
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●THE WAR OF THE GARGANTUAS
海外版
1994年 米国盤LD
PARAMOUNT HOME VIDEO
<LV12859>
A Paramount Communication Companyリリース 本編92分版 英語吹替音声

海外全長版としては初ディスク化となる。
画面左右の情報をカットしたトリミングスタンダードサイズにて収録。
本編映像は上記東宝海外版VHSビデオ(TH1844)と同じだが、LDなので解像度が高い。

<→映像内容については下記Classic Media米国盤DVD(LVD81515)参照>
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●東宝再発版VHSビデオ
国内オリジナル版
<TG4228>1996年9月9日
88分・シネスコ版 再発廉価版ビデオ 解説書封入
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●THE WAR OF THE GARGANTUAS
海外版
東宝再発版VHSビデオ
<TH4458>1996年11月26日
上記東宝海外版VHS(TH1844)の再発廉価版ビデオ。本編、特典映像(海外版予告編)ともまったく同じ。
字幕スーパー版・スタンダードサイズ収録。
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DVD GALLERY
●FRANKENSTEIN ZWEIKAMPF
DER GIGANTEN
ドイツ公開版
ドイツ初盤DVD<74558>
2001年10月1日
MAWA Film & Meiden

MAWA Film & Meiden リリース GODZILLA MONSTER COLLECTION VOL.5 PAL方式・コード2。

シネスコ画面の左右をカットしたノンスクイーズ・ビスタサイズにて収録。
オープニングクレジットタイトルをドイツ語版クレジットに差し替えたドイツ語モノラル音声版。本編88分の国内オリジナル版を短縮した74分32秒早回し版(ジャケット表記76分)。

一応チャプターで区切ってはいるが、チャプターメニューはなくメニュー上からのシーン選択はできない。
ドイツ公開版フィルムからテレシネされたもののようで、ややアンダーで暗いシーンになるとブロックノイズも見られるが、全体的に画質は悪くない。

ドイツ公開版は国内オリジナル版を元としているので、スチュワート博士役のラス・タンブリンは最初からは登場せず、またガイラが羽田空港で捕まえた女性を食べた後、べッと吐き出したものが食べカスの服だったという海外版シーンもない。
ガイラが富士の裾野でヘリに飛びついて叩き落すシーンや、ガイラが潜んでいる富士の山道を呑気にハイキングしている若者達のコーラス、同じく呑気に散歩しているスチュワート博士とアケミの会話シーンなどがカットされている短縮版となるが、伊福部昭の音楽はほぼそのまま流れる。

ジャケットはガイラと大ダコとの戦い。「フランケンシュタイン対地底怪獣」の海外版ラストとの関連性をだす為、冒頭に再び大ダコを登場させた。
(実際には「フランケンシュタイン対地底怪獣」海外公開版のラストには大ダコは登場しないのだが…)
アメリカで好評だった「キンゴジ」の大ダコ以来、なんでもいいからとにかく蛸をだしてくれという無茶なリクエストが多かったようだ。

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●東宝初盤DVD ジュエルケース版
国内オリジナル版
2002年1月25日 東宝<TDV2636D>
再発盤LDニューマスター版(TLL2384)と比較するとコントラストの強さによる黒ツブレが気になるが、解像度は上がっている。

オールカラー16P解説書封入。
※特典映像は下記東宝再発盤DVDトールケース版(TDV17007D)参照

映像/本編88分 シネスコスクイーズ(2.35:1)収録
音声/日本語オリジナル(モノラル)・日本語2001Remix(5.1ch)・オーディオコメンタリー(水野久美)・BGM(モノラル)
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●東宝特撮巨大生物箱
DVD-BOX
東宝再発盤DVDトールケース版
2007年1月26日
<TDV17007D>
※単品版<TDV17012D>
トールケース再発盤。初盤DVDジュエルケース版<TDV2636D>と映像内容は同じ。
ジュエルケース版に封入されていたオールカラー16ページ解説書は付属されていないが、チャプターを記載したペラ解説書封入。
巨大生物箱DVD-BOXに収録のDVDジャケット裏のバーコード部分には「東宝特撮」のネームロゴ表記有り。

映像/本編88分 シネスコスクイーズ(2.35:1)収録
音声/日本語オリジナル(モノラル)・日本語2001Remix(5.1ch)・オーディオコメンタリー(水野久美)・BGM(モノラル)
・ヒロイン的な役より「マタンゴ」のような悪女っぽい役の方が好きだったという水野久美のオーディオコメンタリー収録。
せっかちなのか気が短いのか、相手の話を最後までよく聞かずに受け答えしているのが印象的。いきなり放送禁止用語を喋ってしまうし…。だが、コメント自体はさすがに興味深いものが多い。
前作「フランケンシュタイン対地底怪獣」でフランケンシュタイン役を演じた古畑弘二は俳優座の後輩だった事。ニック・アダムスは楽しくて明るい人だった事。ラス・タンブリンは奥さんとずっと一緒でスタッフ・共演者とまったく打ち解けなかった事。既婚のニック・アダムスに求婚された事。ラス・タンブリンに抱きかかえられるシーンでラス・タンブリンに体重が重いと言われた事。ニック・アダムス、ラス・タンブリンともプロフェッショナルで役者としてはやりやすかった事など、本作のファンには貴重なエピソードが聞ける。

■特典映像
・劇場予告編
(シネスコスクイーズ 2分19秒)
・海外版予告編(ノンスクイーズ 2分16秒)
・「怪獣ジャイアントサンダ」8mm+ソノシート音声付(4分44秒)
・海外版特撮カット(5分16秒)
国内版(ノンスクイーズ)+海外版(テレビサイズ)シーン比較
・特撮未使用カット(音声無し 1分29秒)
・「2002年東宝撮影所 小道具の旅」(33分05秒)
「ゴジラの逆襲」のポンポン砲、「キンゴジ」の急行つがる、「怪獣大戦争」のP-1号のヘルメットなど現存する小道具が特撮未使用フィルムとともに紹介される。 監修・出演 川北紘一
・東宝怪獣絵本3「怪獣ジャイアントサンダ」
・ロビーカード(静止画8枚)
・東宝俳優名鑑(静止画&文字情報)
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●東宝特撮巨大生物箱
DVD-BOX
THE WAR OF THE GARGANTUA
海外版
東宝特撮 巨大生物箱 DVD-BOX封入
2007年1月26日 東宝<TDV17007D>
2007年1月26日「東宝特撮巨大生物箱 DVD-BOX」の特典映像ディスクとしてソフト化された「THE WAR OF THE GARGANTUA」“サンダ対ガイラ海外版”
本編92分海外版、英語吹替、日本語字幕収録
<→映像内容については下記Classic Media米国盤DVD(LVD81515)参照>

「フラバラ」海外版と同じシネスコサイズの左右をカットしたビスタスクイーズ仕様でのリリース。
スタンダードサイズ版ではカットされていた左右の映像が復活しているが、逆に海外版スタンダードサイズでは見えていた天地の情報が多少だがカットされている。

アメリカで作られたニューマスターを使用。マスターの出所は不明だが、映画フィルム風の映像でフィルムグレインのような粒子も見え、解像度が高い。国内盤DVDより画質は良い。
やや発色に劣るようだが、ビスタスクイーズ収録のため16対9のモニター画面いっぱいに映像が表示され、迫力がある。ビスタサイズの海外版は本DVDのみで見られる映像となる。

メニュー画面から東宝特撮巨大生物箱、空想科学箱DVD-BOXのプロモーション映像(3分58秒)を見ることが出来る。
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●RODAN AND WAR OF THE GARGANTUAS
2-DISC COLLECTORS SET 米国盤DVD
2008年9月9日 Classic Media<LVD81515>
RODAN“空の大怪獣ラドン海外版”とカップリングリリースされた「THE WAR OF THE GARGANTUAS」サンダ対ガイラ海外版。(ラドン海外版はこちら)
コード1 国内のプレイヤーでは再生不可。

●海外版(アメリカ公開版)
英語モノラル音声、チャプター付

上記東宝特撮巨大生物箱DVD-BOX封入の海外版DVD(TDV17007D)とはマスターが違い、完全シネスコスクイーズ収録となる。
映像内容は過去にリリースされていた海外版と同じ92分版となるが、アメリカで公開されたフィルムからテレシネされたもののようで、冒頭に“HENRY G. SAPERSEIN PRESENTS”“A UNITED PRODUCTION OF AMERICA UPA RELEASE”とカンパニークレジットが表記される。

フィルムの保存状態が良いのかテレシネ技術の違いか、東宝国内オリジナル版DVDより明らかに画質が良い。
また、上記東宝特撮巨大生物箱DVD-BOX封入の海外版DVD(TDV17007D)と比較すると、解像度という点ではやや劣るようだが、すこぶる発色が良い。
ましてや劇場公開版と思われる左右カット無しのフルシネスコ画面で見られるのはなによりの事。

スチュワート博士役のラス・タンブリンを完全な主役に見えるように再編集したアメリカ公開海外版。
「太平洋の地獄」の脚本家REUBEN BERCOVITCH(ルーベン・バーコヴィッチ)が、前作「フランケンシュタイン対地底怪獣」に引き続き、基本ストーリーと製作にクレジット。国内版の撮影と共に海外版用の別撮りも同時に行われ、前作以上の合作体制で製作されている。
アメリカでは怪獣大戦争(MONSTER ZERO)との2本立てで1970年7月29日に公開されている。

冒頭に“HENRY G. SAPERSEIN PRESENTS”“A UNITED PRODUCTION OF AMERICA UPA RELEASE”カンパニークレジットが表記。
国内オリジナル版では、岩肌をバックにしたメインタイトルに続いて、すぐに波のうねる海をバックにしたクレジットが始まるが、海外版では岩肌をバックにした「A HENRY G. SAPERSTEIN ENTERPRISES PRESENTATION」のあと、嵐の海を航行する第三海神丸、迫る大ダコからガイラ登場。 大ダコを仕留めたガイラが第三海神丸を掴んで激しく揺さぶるシークエンスまでが一気に流される。そしていよいよ、波のうねる海をバックに「THE WAR OF THE GARGANTUAS / 1970 BENEDICT PICTURES CORPORATION」「Starring RUSS TAMBLYN」のクレジットが始まる。

難波した第三海神丸の調査に乗り出した海上保安庁はすぐにラス・タンブリン演じるスチュワート博士に連絡を取り、生き残った船長がいる病院、第三海神丸の船上調査へと帯同している。
冒頭すぐにスチュワート博士を登場させ、主役である事を強調しているが、海外版「怪獣王ゴジラ」のレイモンド・バーのように後からアメリカで別撮りしたものを付け加えたものではなく、同じシーンを同時に国内で別撮りしたものであるため違和感はない。別撮りした事により立ち位置やポーズ、カメラアングルの違いなどもまた楽しめる。
スチュワート博士の研究室が京都にあり、窓から五重塔が見えるのも、またエキゾチックな東京のネオンサイン、ショーウィンドウの飾られている浴衣が長々と映るのも海外を意識しての事だ。

ガイラが羽田空港で捕まえた女性を食べた後、べッと吐き出したものが食べカスの服だったというショッキングなシーンを含む海外版特撮カットは、東宝再発盤LDニューマスター版、東宝盤DVDの特典映像にスタンダードサイズ板が収録されているが、それ以外にも、ガイラを助けに来るサンダの足元を横からみたアングルなど、海外全長版でのみしか見られない特撮映像も存在する。
2014年9月現在、シネスコスクイーズのフルサイズで見られる海外版は本米国盤DVDと下記ドイツ再発盤DVD(ACE016)となる。

ちなみにラス・タンブリンは映画の格を上げるために呼ばれたという態度でスタッフや他の出演者にあたり、不満ばかり言うのでロス・タンブリンと言われていた。
「緯度0大作戦」のジョセフ・コットンといいラス・タンブリンといい、どこか投げやりで寂し気なのは気のせいか…?
なお、ラス・タンブリンの声は国内版では睦五郎が吹替えているが海外版ではアフレコによる本人の肉声となる。

●国内オリジナル版
東宝盤DVDマスターを使用した国内オリジナル版も収録(シネスコスクイーズ仕様)。
エンコードの数値が低いのか東宝盤DVDよりもブロックノイズが目立ち画質が悪い。

Media社統一のポスター等をコラージュしたメインメニュー。
音声解説、特典映像等は未収録。
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●東宝特撮映画DVDコレクション
No.11 付録DVD
2010年2月16日(火)
デアゴスティーニ・ジャパン

隔週刊にてリリースされたDVD付きマガジン「東宝特撮映画DVDコレクション」。
作品解説、怪獣図鑑、兵器図録、俳優名鑑、撮影秘話、資料館、川北紘一監督に訊くといった内容のA4変型マガジン(片面見開きポスター含む22ページ)にDVDを付録としてつけたもの。

DVD収録の本編映像は国内盤DVD(TDV2636D)と同一マスター。
本編/シネスコ(2.35:1)スクイーズ収録、90分00秒オリジナル版、チャプターメニュー
音声/日本語モノラルのみ
特典映像として次号予告「ガス人間第1号」劇場予告編(00分00秒)、本DVD付マガジンシリーズガイド&定期購読のご案内(6分08秒)収録

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●KATANGO
URAGANO SULLA METROPOLI
イタリア盤DVD
2012年2月21日
PULP video<PSV40153>
PAL方式・コード2 チャプターメニュー付 シネスコ(レターボックス)収録。
東宝盤DVDマスターを使用した国内公開版のみ収録(※海外版未収録)。本編オリジナル87分56秒版(※早回し版ではない)。

−イタリア語吹替音声5.1ch・2.0ch収録 ※日本語音声未収録
−イタリア語字幕未収録(ON・OFF可)


■特典映像
日本公開版劇場予告編(TRAILER 2分20秒) フォトギャラリー(宣伝用&本編スチール・イラスト等8枚)収録
メニュー画面のバックに、何故かアメ横のイラストをバックに闘うサンダとガイラがいる。
海外宣伝用ポスターのイラストを流用したジャケット。イタリア版のタイトルは"KATANGO"、カタンゴと読むのだろうか?
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●FRANKENSTEIN Zweikampf der Giganten [KAIJU CLASSICS]
ドイツ再発盤DVD(2枚組) スチールブック仕様
2013年11月30日
ANOLIS ENTERTAINMENT<ACE016>
PAL方式・コード2 国内のプレイヤーでは再生不可。
特典映像に収録されている各国版ポスター、ドイツ版ロビーカードから抜粋された貴重な宣材が掲載された20ページカラーブックレット封入。

国内公開オリジナル版、ドイツ公開版。そしてアメリカ公開版の3本を収録。特典映像も満載。
メタルケース(スチールブック)に収納されたANOLIS ENTERTAINMENT[KAIJU CLASSICS]シリーズ ドイツ盤DVD。

■ディスク-1
●国内公開オリジナル版
本編84分18秒(早回し版)シネスコスクイーズ
下記東宝盤ブルーレイ(TBR20009D)高画質HDマスターを使ってDVD化されたもののようで、国内盤DVDよりも明らかに画質が良い。
このマスターを使用したDVDは国内では未発売となる。
SD画質に落とされているため解像度は比較にならないが、ブルーレイより発色は良いようだ。

−ドイツ語吹替ドルビーデジタル2.0chモノ音声/オリジナル日本語ドルビーデジタル2.0chモノ音声収録
−ドイツ語字幕収録(ON・OFF可)

※現存するドイツ語吹替音声(劇場公開版)を使用しているようで、吹替音声の存在しない日本語音声シーンは自動的にドイツ語字幕表示(ON・OFF可)となる。
−チャプターメニュー付

・特典映像
−Ingo Strecker & Jorg Buttgereit(ユルグ・ブットゲライト) 両氏によるオーディコメンタリー収録※ユルグ・ブットゲライトは「ネクロマンティック」(1987年)等のドイツの監督

−オリジナル日本版劇場用予告編(2分12秒)
本編同様東宝盤ブルーレイ(TBR20009D)に収録されたHD画質版マスターをSD画質化して収録。DVDとしては初収録となり、国内盤DVD収録の劇場予告編より画質が良い。
−主に日本版のポスター、ロビーカード、スチール宣材集(スライドショー)。

●ドイツ公開版「FRANKENSTEIN Zweikampf der Giganten」
ドイツ公開版として75分01秒短縮版(※早回し版)収録。
ドイツ公開版フィルムをそのままテレシネしたと思われる上記ドイツ初盤DVD(74558)とはクレジット表記やカットシーンが微妙に違う。
他のANOLIS ENTERTAINMENT[KAIJU CLASSICS]シリーズ同様オープニング・カンパニーロゴに「Constantin FILMS bright」が追加されているが、ドイツ初盤DVD(74558)のオープニングクレジットに表記されていた"Kipp Hamilton"、"Tricks Eiji Tsuburaya"のクレジット表記が無く、書体も文字色も違う(初盤は白、本DVDは黄色→海外版タイトルはこちら)。
特典映像に収録されているドイツ劇場公開時の宣材用プレスシートやプログラムにはEiji Tsuburayaは表記されているので、ドイツ公開版のオリジナル映像に円谷英二のクレジット表記が無かったとは考えにくい。
また、クレジット部分の背景も本編映像も東宝のHDマスターを流用した国内公開オリジナル版と同じなので、東宝のHDマスターを流用して新たに作られたドイツ公開版に、こちらも新たに作り直したドイツ公開版クレジットロールを付加したものと思われる。
エンディングのENDE表記もドイツ初盤DVD(74558)は黒バックにENDE表記だが、本映像では国内公開オリジナル版の映像にENDE表記が重なるように処理されている。

ドイツ初盤DVD(74558)でカットされていた「"ふるさと"を歌いながら手を握り合ってハイキングする若者達」の映像も一部復活している。
正確にいえば上記ドイツ初盤DVD(74558)に収録されたドイツオリジナル公開版ではなく、ドイツ公開復元版という事になる。
状態の良いドイツ公開版が見つからなかったという事だろうが、画質は悪くてもここはオリジナルのドイツ公開版を収録してほしかった。

西ドイツ公開は1968年3月25日。
ちなみにアメリカ公開は「怪獣大戦争」と2本立で1970年7月29日となる。

−ドイツ語吹替モノラル音声/デジタルノイズ処理音声収録
−チャプターメニュー付


・特典映像

−Thorsten Rosemannによるオーディコメンタリー収録
メニュー表記上にはファンのオーディコメンタリーとあるのでドイツのマニアか?
−貴重なドイツ版劇場用予告編(2分12秒)
映像自体はドイツ初盤DVD(74558)と同じだがスクイーズ収録となる。
−ドイツ公開時の貴重な宣材用プレスシート、ロゴ・イラスト集収録
−ドイツ公開版プログラム(静止画3枚)収録

上記宣材は静止画によるスライドショーとなり、文字情報を拡大表示するのでSD画質でも視認できる。
−主にドイツ公開版のポスター、ロビーカード等の当時の宣材収録。
静止画スライドショーをバックにキップ・ハミルトンが歌う"FEEL IN MY HEART"が流れる。
<→キップ・ハミルトンについてはこちら

■ディスク-2

●アメリカ公開版「THE WAR OF THE GARGANTUAS」
本編88分23秒(早回し版)シネスコスクイーズ仕様。
早回し版となるが上記Classic Media版米国盤DVD(LVD8151)と同じ映像となる。

・特典映像
−Super 8 Fassung Piccolo
"FRANKENSTEIN Zweikampf der Giganten"ドイツ語版スーパー8mmフィルム piccolo film社製 全2巻 32分23秒収録
同じANOLIS ENTERTAINMENTリリースのドイツ再発盤DVD「キングコング対ゴジラ」スチールブックDVD仕様(ACE014)特典映像収録の8mmフィルム同様、古い映像なので褪色が激しく、画質どうこうのレベルではないが、映像資料として貴重。
第1巻は映画冒頭の嵐の海を航行する第三海神丸から、絶命寸前のガイラをサンダが救出しに現れるまでのドイツ公開版(国内オリジナル版)の前半ダイジェスト版収録。
第2巻はサンダとガイラの戦いを中心とした後半のダイジェスト版。
15分程の映像にも関わらずキップ・ハミルトンが歌う"FEEL IN MY HEART"が(一部のみだが)収録されているのが面白い。
ドイツオリジナル公開版ではカットされていたはずの「"ふるさと"を歌いながら手を握り合ってハイキングする若者達」の映像や、エンディングが"ENDE"ではなく"The End"表記になっているのでドイツ公開版のフィルムを流用したのではないものと思われる。

−Super 8 Fassung Revue
"FRANKENSTEIN Zweikampf der Giganten"ドイツ語版スーパー8mmフィルム REVUE FILM社製 7分10秒収録 モノクロ映像版。
8mmフィルムなので元はテレビサイズと思われるがシネスコとビスタの中間のワイドサイズで収録。銀座に現れたガイラ。サンダとの海底火山の死闘までダイジェスト版収録。

−Werberatschlag Beigien
ベルギー版プレスシート静止画収録
−Werberatschlag Frankreich
フランス版プレスシート静止画収録
−Werberatschlag Spanien
スペイン版ポスター静止画収録
※上記宣材は静止画によるスライドショーとなり、文字情報を拡大表示するのでSD画質でも視認できる。

−Bildergalerie International

世界各国のポスター、ロビーカード、スチール、国内版プロマイド、メイキングスチール集スライドショー
※メニュー画面2枚目では、やはりキップ・ハミルトンが歌う"FEEL IN MY HEART"が流れる。
<→キップ・ハミルトンについてはこちら

-DVD制作クレジット
●20ページブックレット表紙 ドイツ版ポスター 日本版ポスター(…という事らしい) フランス版ポスター
イタリア版ポスター ベルギー版ポスター アメリカ版ポスター ポ−ランド版ポスター(…シュール)
フランス版ロビーカード ドイツ版ロビーカード ドイツ版ロビーカード
ドイツ版ロビーカード ドイツ版ロビーカード ドイツ版ロビーカード
貴重な各国版ポスター、ロビーカード等が掲載された20ページカラーブックレット封入。
「ゴジラ」を初めとする東宝の円谷特撮映画は、外貨を稼ぐ事では同じ東宝の黒澤作品よりも上であったという。
スペイン版ロビーカード
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Blu-ray GALLERY
●東宝盤Blu-ray
【東宝特撮Blu-rayセレクション】
豪華スリーブ仕様
2010年1月22日<TBR20009D>
新たなるHD用マスターからブルーレイ化。

「フランケンシュタイン対地底怪獣」ハイビジョン視聴コメントでも記載したが、総天然色と呼ばれていた頃の東宝カラー映画はクレージーや若大将という作風のせいもあったのかもしれないが、明るく彩やかだった印象が強い。
悪くいえば人工的な絵とも受け取れるが、当時の東宝映画独特の総天然色カラーの味わいは十分に味わえる。やや平板な印象も受けるが、黒ツブレが気になったDVDの映像とは比較にならないほどの高画質感だ。
キラキラと光るガイラの緑の鱗のような皮膚と体毛、フサフサとしたサンダの赤茶色の体毛など着ぐるみのディテールもよくわかり、見慣れた映画が目にも新鮮。
なんでもかんでも見えればよいという訳ではないが、本編と特撮のライティング、精工で広大なミニチュアセット、遠景のガイラと手前の人物の合成など、その違和感の無さには、当時の東宝特撮のレベルの高さが伺われ、あらためて驚かされる。
フランケンシュタインの足跡が残る谷川岳の雪山はマットペイントバレバレだが…
→DVD・Blu-ray画像比較はこちら
映像/本編87分56秒版 シネスコサイズ(2.35:1) 1080P HD MPEG4-AVC
音声/モノラル リニアPCM・2001Remix5.1 ドルビーTrueHD・BGM(音楽のみ)モノラル リニアPCM・オーディオコメンタリー(水野久美)
字幕/日本語字幕
・ポップアップメニュー
・本編再生中に最大50箇所のブックマークを設定できるマイ・ブックマーク機能付
■特典映像
・劇場用予告編【HD画質】(2分18秒)
※海外版予告編は未収録
・スナップで観る撮影現場の風景(静止画)【HD画質 初収録】
撮影現場のスナップ写真収録(189枚) 解説テロップ付
羽田空港でのラス・タンブリン夫妻をはじめ、撮影時の様子を納めた貴重な写真が189枚ほど収録されている。撮影の合間だろう、ムービーカメラで新幹線を撮るなど、休暇気分で日本の観光を楽しんでいるラス・タンブリンがごきげんの様子。
肖像権による報酬を受けての事と推測されるが、特典映像への収録をよくOKしたものだと思う。 東洋のモンスター映画への出演は、自身のキャリアに傷がつくと思っていたのだろう、撮影当時は文句が多く、水野久美が切れたというエピソードも残っているようだが、アメリカでもカルトっぽい人気があるとわかった現在では多少なりとも考え方が変わったようだ。
・合成スチールコレクション(15枚)【HD画質 初収録】
静止画スライドショー(BGM:L作戦マーチ)
怪獣と建物の大きさの比率を無視するなど、ひたすらイメージのみで作られた迫力ある合成スチールはファンの間でも人気の高いアイテム。
HD画質で収録されているのでグラビア写真のように高精細。怪獣絵本のような珍品ばかりではなく、本ブルーレイには収録されなかったロビーカードのような宣材や劇場プログラムなども収録してほしかった。(※高画質静止画なので二次使用を恐れての事か、DVDに収録されていたロビーカードは未収録)
HD画質は映像ばかりではなく文字の視認性も良いので資料的価値の高いペーパーアイテムの視聴にも向いていると思う。
・「怪獣ジャイアントサンダ」8mm+ソノシート音声付(4分43秒)【SD画質】
DVD収録と同じ
・東宝怪獣絵本3「怪獣ジャイアントサンダ」【HD画質】
・特撮未使用カット【未使用カット多数追加・BGM追加】
(L作戦マーチ・サンダ対ガイラ 6分05秒)【SD画質】(ノンスクイーズビスタ収録)
DVD収録のものより尺にして4分30秒ほど増えている。
※海外版未使用カットは未収録
・「2002年東宝撮影所 小道具の旅」(33分07秒)【SD画質】
DVD収録と同じ
・オーディオコメンタリー(水野久美)
国内盤DVD収録と同じ(→こちら)
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SOUNDTRACK GALLERY
●オリジナル・サウンド・トラック/CD
東宝怪獣映画選集8<TYCY-5505>
1997年3月12日東芝EMIユーメックス

サントラ盤BGM全曲収録版。
本編未使用の「配線完了 M14」。L作戦展開中の富士の裾野での小型レーザー発信機の設置シーン、配線ケーブルの引き回しのシーンに使用される予定だったBGMを初収録。
実際には自衛隊マーチの編集版(新M14)に差し替えられたが緊迫感あるスリリングなBGMだ。

別テイク・編集曲集として自衛隊マーチM12の別テイク M12T1」、「新M14」(上期の未使用だったM14の差替曲、自衛隊マーチの編集版)、「新M19」(フランケンシュタインの細胞II M19の編集版)、「M26RR(リレコ)編集分」(サンダ対ガイラI M26の編集版)が収録。
その他、富士の山道をハイキングしている若者達が歌うコーラス曲「ふるさと」の別テイク集と、その代替曲「アルプス一万尺」。
また、キップ・ハミルトンが歌う「FEEL IN MY HEART(PS-サンダT3)」のカラオケ版、効果音集、予告編などの貴重な音源が収録されている。

作品解説、音楽概要、全バックミュージックの解説、楽器編成、楽曲リスト、用語集、伊福部昭プロフィールとコメント、作品データ、貴重なスチールなど資料的価値の高い解説書封入。 また、映画音楽専門の指揮者、森田吾一氏のインタビュー記事付。

"FEEL IN MY HEART"の歌詞が映像からのヒアリングにてフル掲載されている。作曲は伊福部昭だが作詞は不明。
東宝に残されているスコアではタイトルは"STUCK IN MY THROAT"。キップ・ハミルトン本人がボーカリストとして指定されている。

提灯が飾られている海岸沿いの夜のビヤホールで、"FEEL IN MY HEART"をやりきった感いっぱいに歌い上げたあと、危うくガイラの餌食になるところだった外人歌手役はハリウッドの女優キップ・ハミルトン。

キップ・ハミルトンはプロデューサーのヘンリー・G・サパースタインお気に入りの(恋人との説もあった)女優。
たとえBランクといえどもハリウッドスター。 ラス・タンブリンと共に出演させる事でアメリカでのセールスをしやすくするための手法で、合作映画という事を強く意識させるシーンでもある。
流行歌手を客寄せのためにワンシーンだけでも映画に登場させるといった歌謡ショー的演出は、当時の日本映画ではよく見られた趣向だが、特撮怪獣映画では珍しい。
黒澤映画よりも外貨を稼いだという東宝特撮怪獣映画でそれが行われた事で、良い意味でも悪い意味でも海外の観客には強いインパクトを与えたようで、もはや海外では"FEEL IN MY HEART"は「サンダ対ガイラ」になくてはならない挿入歌となっている。

ちなみに、キップ・ハミルトンはラス・タンブリンとは違って、テキパキ仕事をこなすので当時の日本のスタッフからは「キップが良い」と言われていた。
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